IMVは調整のほぼ最終局面、テーマ性も支援材料
振動試験・計測装置のIMV <7760> (JQS)の株価は、7月高値から反落して水準を切り下げたが、調整のほぼ最終局面だろう。エコカー関連や防災・減災関連などのテーマ性も支援材料だ。
振動に係る試験・計測装置や振動問題に対するコンサルティングなど、総合環境シミュレーション業界のリーディングカンパニーである。振動シミュレーションシステム(振動試験装置)のDSS事業を主力として、メジャリングシステム(振動計測装置、振動監視装置、地震監視装置)のMES事業、テスト&ソリューションサービス(振動試験受託)のTSS事業を展開している。
新製品開発では、12年12月にWi-Fi無線遠隔操作を可能にした無線型振動計測装置「カードバイブロAir2」を発売した。さらに大手計装システムメーカーと安全計装(監視システム)を共同開発する。今後の重点戦略としては海外展開を強化する方針で、13年2月に欧州でDSS事業を強化するためイギリスに現地法人IMVヨーロッパを設立し、13年5月に中国・上海に駐在員事務所を開設した。MES事業では地震頻度の高いフィリピンやトルコへ進出する方針だ。海外展開の加速で中期成長に対する期待が高まる。
今期(14年9月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比14.4%増の70億円、営業利益が同8.1%増の7億円、経常利益が同3.6%減の7億円、純利益が同4.2%減の4億30百万円としている。セグメント別に見るとDSS事業は同17.9%増収、MES事業は同4.2%増収、TSS事業は同10.1%増収の計画だ。
自動車関連を中心に受注が好調であり、海外展開強化に伴う人件費の増加、成長に向けた研究開発投資の増加、減価償却費の増加などを吸収する。機械損失解消に向けて名古屋ラボに大型試験装置を設置することも寄与する。重点戦略の海外展開に関しては、DSS事業でイギリスでのノックダウン生産開始、ドイツでのショールーム開設を予定している。
株価の動きを見ると、7月高値438円から反落し、やや水準を切り下げて調整局面のようだ。11月22日には321円まで調整する場面があった。ただし300円台割れの6月安値圏まで下押す動きは見られない。調整のほぼ最終局面だろう。
12月20日の終値334円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS26円31銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS188円83銭で算出)は1.8倍近辺である。週足チャート見ると26週移動平均線を割り込んで調整局面だが、52週移動平均線が接近してサポートラインとなりそうだ。エコカー関連や防災・減災関連のテーマ性も支援材料であり、調整一巡のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
振動試験・計測装置のIMV<7760>(JQS)の株価は、7月高値から反落して水準を切り下げたが、調整のほぼ最終局面だろう。エコカー関連や防災・減災関連などのテーマ性も支援材料だ。
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2013-12-24 15:00