雑貨大手・名創優品は22年6月通期決算で黒字転換、海外販売がコロナによる低迷から回復

 中国の生活雑貨大手で香港証券取引所メインボードに上場している名創優品集団HD(09896/香港)が9月29日、2022年6月期通期決算報告を発表した。売上高が前期比で11.2%増加し、損益が黒字に転換した。  同社は中国内外で生活雑貨店「名創優品」を運営しており、13年に中国で第1号店をオープンした。22年6月30日現在の店舗数は中国国内が3226店(前年同期比687店増)、国外が1973店(同163店増)の合計5199店(同850店増)。また、メインブランドの「名創優品」のほかに、デザイナーズトイ専門店の「TOP TOY」ブランドも展開しており、20年末に広東省広州市で1号店をオープンして以降22年6月30日現在で中国国内に97店舗を構えている。20年10月に米ニューヨーク証券取引所に上場し、22年7月には香港メインボードへの重複上場を果たした。  22年6月期の売上高は100億8564万人民元で、前期の90億7165万元から11.2%増加した。店舗の増加、海外事業運営が新型コロナの影響から回復したことで家庭用品とデザイナーズトイの売上が増加した。また、国内よりも粗利率が高い海外の売上比率が増加したこと、高い利益率の新製品を発売したことで当期の粗利率が30.4%と前期の26.8%から3.6ポイント上昇した。売上の増加と粗利率の上昇に伴い、当期純損益は前期の14億2944万元の赤字から、6億3974万元の黒字に転換した。  23年6月期の経営について同社は、中国国内では地方の小都市への出店強化、海外では特にアジア、北米、欧州市場での出店拡大を目指すほか、海外市場においてインフレが進む中でより価値の高い製品、ローカライズされた製品の開発、提供に取り組む。また、自社開発のECプラットフォームと第三者プラットフォームを通じたオンラインの販売チャネル強化を図る。また、TOP TOYブランド商品の強化、名創優品ブランドの知名度向上にも取り組む。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国の生活雑貨大手で香港証券取引所メインボードに上場している名創優品集団HD(09896/香港)が9月29日、2022年6月期通期決算報告を発表した。売上高が前期比で11.2%増加し、損益が黒字に転換した。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-09-30 00:00