【上海IPO】18日は合成皮革基布メーカーの浙江雲中馬など2社が上場、初値が公開価格を大きく上回る

上海証券取引所では11月18日、メインボードで浙江雲中馬(603130/上海)が、科創板で美埃(中国)科技(688376/上海)がそれぞれ新規上場した。いずれも初値が公開価格を大きく上回った。
浙江雲中馬の初値は、公開価格19.72元を19.98%上回る23.66元だった。終値は値幅制限いっぱいとなる同44.02%高の28.40元だった。
同社は2010年設立の民営企業で、16年に株式会社化した。合成皮革基布の研究開発、生産、販売を主業務としている。中国における合成皮革基布分野のリーディングカンパニーであり、20年における合成皮革基布販売量は9万6477トンで、中国のレザーニット市場規模の15.97%を占めて業界トップシェアだ。製品は経編基布と緯編基布に分けられ、靴、バッグ、手袋、家具、電子デバイスケースなどの消費財に用いられている。21年12月期の17億1032万元(前期比51.36%増)、純利益は1億2007万元(同12.65%増)。22年1〜9月期の予測売上高は14億6247万〜15億247万元(前年同期比18.12〜21.35%増)、純利益予測は8947万〜9947万元(同1.82〜11.69%減)。
新規上場に伴い調達予定の6億2651万元(約123億円)は、約72%の4億5001万元を年産5万トンの高性能革基布生地生産ライン建設プロジェクトに用いる。
美埃(中国)科技の初値は、公開価格29.19元を19.90%上回る35.00元だった。終値は同29.15%高の37.70元だった。
同社は01年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。江蘇省南京市に本社を構え、各種ろ過装置など空気浄化製品、大気汚染対策製品の研究開発、生産、販売を主業務としている。製品は各種空気ろ過装置、設備で、半導体やバイオ医薬分野のクリーンルームにおける空気浄化などに利用されており、この事業の売上高が会社全体の7割前後を占めている。21年12月期の売上高は11億4971万元(前期比27.33%増)、純利益は1億755万元(同30.43%増)。22年1〜9月期の予想売上高は8億5000万〜9億元(前年同期比10.98〜17.51%増)、非経常損益を差し引いた純利益は約9000〜9500万元(同44.49〜52.52%増)。
新規上場に伴い調達予定の7億1354万元(約140億円)は、約59%の4億2298万元を生産能力拡大プロジェクトに、約21%の1億5255万元を研究開発プラットフォームプロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
上海証券取引所では11月18日、メインボードで浙江雲中馬(603130/上海)が、科創板で美埃(中国)科技(688376/上海)がそれぞれ新規上場した。いずれも初値が公開価格を大きく上回った。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-11-18 20:15