【香港IPO】辛味スナック食品大手の衛龍美味、初値は公開価格を3.41%下回る

 中国の食品メーカー、衛龍美味全球HD(09985/香港)が12月15日、香港証券取引所メインボードに新規上場した。公開価格10.56香港ドルに対し、初値は3.41%低い10.20ドルだった。上場初日の終値は同5.11%安の10.02ドルだった。  同社は、辛味スナック食品の研究開発、製造、販売を主業務としており、「大麺筋」、「小麺筋」、「麻辣棒」など売上の約6割を占める小麦粉調味食品、ピリ辛こんにゃくの「魔芋爽」、ピリ辛昆布の「風吃海帯」、ピリ辛湯葉の「軟豆皮」などを取り扱う。約1800の取次販売店と提携してスーパーマーケットやコンビニエンスストアでの販売を展開しているほか、近年はECプラットフォームを利用したオンライン販売にも注力しており、若い層を狙ったマーケティングに取り組んでいる。  21年における中国の辛味スナック食品市場シェアは6.2%で、多くの企業が参入してシェアが分散している業界の中で2位以下を大きく引き離すトップシェアを獲得している。また、辛味スナック食品市場規模は中国のスナック食品市場の約21%を占めることから、同社の中国スナック食品市場全体におけるシェアは1.3%となっている。売上規模は中国で事業を展開するスナック食品企業中10番手で、中国本土企業の中では6番手だ。  21年12月期の売上高は48億20万人民元(前期比16.50%増)、純利益は8億2672万元(同0.97%増)。22年1〜6月期の売上高は22億6052万元(前年同期比1.84%減)、純損益は2億6083万元の赤字(前年同時期は3億5758万元の黒字)。  新規上場に伴い調達予定の約9億3550万香港ドル(約165億円)は、約57%を生産設備およびサプライチェーン体系の拡大、改良に、約15%を販路の拡大に、約10%をブランドづくりに、約10%を製品の研究開発や開発能力向上に、約8%を業務のデジタル化、スマート化推進に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国の食品メーカー、衛龍美味全球HD(09985/香港)が12月15日、香港証券取引所メインボードに新規上場した。公開価格10.56香港ドルに対し、初値は3.41%低い10.20ドルだった。上場初日の終値は同5.11%安の10.02ドルだった。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-12-16 23:30