レアアース輸出規制問題、中国がWTOに「上訴文書」提出・・・識者は「勝算低い」の見解か=中国

中国メディア・和訊網は29日、先月に世界貿易機関(WTO)が発表した中国のレアアース輸出規制問題にかんする裁定に対して、中国側が25日にWTOに上訴文書を提出したと報じた。
記事は、WTOが3月26日に発表した「専門家リポート」で、中国がタングステンなど17種類のレアアースに対して実施している輸出制限措置は「資源保護目的ではなく規定違反」との見解が示されたことを紹介。
「専門家リポート」発表後、原告メンバーである米国が今月8日に「証拠の処理に不満がある」として上訴、中国も17日に上訴する旨を発表し、25日に170段落を超す反対意見を含んだ上訴文書をWTO上級委員会に提出したと伝えた。
一方、残りの原告メンバーである日本とEUは現在のところ上訴を行っていないとした。
記事はまた、欧州国際政治経済研究所(ECIPE)のホースク・リー・マキヤマ氏が「貿易制限措置で環境問題を解決しようとする中国政府のやり方はWTOのルールに合わない。中国側の上訴がうまくいく可能性は極めて小さい」と解説したことを併せて伝えた。
中国国内の業界団体、中国レアアース学会は24日、3月の中国のレアアース輸出で対米は前年同期比10.85%、対日本は同38.21%それぞれ増加したとするデータを紹介した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Thomas Becker/123RF.COM)
中国メディア・和訊網は29日、先月世界貿易機関(WTO)が発表した中国のレアアース輸出問題にかんする裁定に対して、中国側が25日にWTOに上訴文書を提出したと報じた。(イメージ写真提供:(C)Thomas Becker/123RF.COM)
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2014-04-29 13:15