【北京IPO】21日は2社が上場、荊州九菱科技は公募割れに

 北京証券取引所では12月21日、重慶康普化学工業(834033/北京)と荊州九菱科技(873305/北京)の2社が新規上場した。重慶康普化学工業は初値が公開価格を上回った一方、荊州九菱科技は公募割れとなった。  重慶康普化学工業の初値は公開価格14.77元を15.98%上回る17.13元だった。終値は同10.90%高の16.38元だった。  同社は06年に設立し、15年に株式会社化した。銅抽出剤、新エネルギー電池用金属抽出剤、その他特殊表面活性剤の研究開発、生産、販売を主業務としている。製品は湿式製錬、電池金属回収、都市鉱山資源処理、汚水中の重金属処理、浮遊選鉱などの分野に用いられており、チリ、コンゴ民主共和国、ザンビア、ミャンマー、メキシコのほか東アジア、西アジアなどの国・地域に輸出されている。また、寧徳時代などの新エネルギー電池関連の著名企業も顧客にもつ。中国国内における販売量ベースの銅抽出剤市場シェアは約55%。  21年12月期の売上高は2億2521万元(前期比4.33%増)、純利益は5095万元(同13.39%減)。22年1〜9月期の売上高は2億6373万元(前年同期比2.24倍)、純利益は7823万元(同3.48倍)。  新規上場に伴い調達予定の2億3000万元(約43億円)は、約57%の1億3000万元を年産2万トンの特殊表面活性剤生産ライン建設プロジェクトに、約43%の1億元を科学技術研究院プロジェクトに用いる。    荊州九菱科技の初値は公開価格11.72元を6.14%下回る11.00元だった。終値は同3.41%安の11.32元だった。  同社は02年設立の民営企業で、18年に株式会社化した。粉末冶金、永久磁石材料製品の研究開発、生産、販売を主業務をしており、製品は主に自動車のスターター、ワイパーモーター、ギアボックスシンクロナイザー、冷却コンプレッサー、洗濯機クラッチ、減速機などに用いられる。自動車分野では一汽大衆、上汽大衆、上汽GM、現代自動車、長城汽車、東風シトロエン、吉利汽車、奇瑞汽車、東風汽車など、家電分野ではハイアール、美的、フィリップスなどの著名ブランドの最終製品に同社の製品が利用されている。21年における中国国内の自動車スターター用粉末冶金製品市場シェアは約25.67%。  21年12月期の売上高は1億5568万元(前期比9.83%増)、純利益は3117万元(同1.02%増)。22年1〜9月期の売上高は9974万元(前年同期比9.81%減)、純利益は1619万元(同22.34%減)。  新規上場に伴い調達予定の1億5000万元(約28億円)は、約87%の1億3000万元を年産1万1000トンの自動車・省エネ家電高精度部品生産ライン新規建設プロジェクトに、約13%の2000万元を新材料研究開発センタープロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
北京証券取引所では12月21日、重慶康普化学工業(834033/北京)と荊州九菱科技(873305/北京)の2社が新規上場した。重慶康普化学工業は初値が公開価格を上回った一方、荊州九菱科技は公募割れとなった。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-12-21 20:15