中国の「四大銀行」、日本で「預金1兆円」達成も・・・IMFが懸念する「中国金融システムの弱さ」=中国紙

 中国の第一財経日報は29日、同国の四大銀行が高い預金金利を武器に日本で計1兆円もの預金を集めたと報じた。大口預金では日本の大手銀行の金利と4倍以上の差があるという。  同紙は日本メディアの報道などを元に、中国の国有四大銀行である中国銀行、建設銀行、工商銀行、交通銀行が日本国内で集めた預金残高が過去3年間で3倍以上となり、2013年9月末までに1兆円を超えたと報道。日中関係が緊張する中にあっても日本企業や日本に住む人々から多くの資金を集めることができた背景には、これら銀行が提供する高い預金金利があると指摘した。  同紙によると、東京にある中国銀行で1000万円以上を1年定期で預金した場合、金利は0.13%と、日本の大手銀行に比べて4倍以上だ。  また、これら銀行は日本での人民元預金獲得で高金利やプレゼントなどのキャンペーンを実施。交通銀行は50万元(約820万円)以上の預金で年間金利を2.8%とし、工商銀行は「20万元(約330万)以上預金すれば、中国と日本の往復航空券をプレゼント」というキャンペーンを展開した。  第一財経日報によれば、中国の銀行は韓国でも人民元預金残高を大きく伸ばしている。ただ、高金利で預金を集める手法には危うさもあり、日本と韓国の金融当局が調査に乗り出したという。  中国国内では銀行が不良債権比率の上昇に頭を抱え、当局は金融市場を引き締める政策を続けている。こうしたことからシャドーバンキングの取引が拡大し、金融不安も広がってきた。国際通貨基金(IMF)は28日、「中国の金融システムの弱さがもたらす予想以上の経済減速が、アジア経済の大きなリスクとなる」との見方を示している。(編集担当:古川弥生)(イメージ写真提供:123RF)
中国経済紙の第一財経日報は29日、同国の四大銀行が高い預金金利を武器に日本で計1兆円もの預金を集めたと報じた。大口預金では日本の大手銀行の金利と4倍以上の差があるという。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-04-29 15:15