【香港ＩＰＯ】ケア製品大手の上海上美化粧品、初値は公開価格と同値の２５．２香港ドル

　マルチブランド化粧品企業の上海上美化粧品（０２１４５／香港）が１２月２２日、香港証券取引所メインボードに新規上場した。初値は公開価格と同値の２５．２０香港ドルで、終値も同じく２５．２０ドルだった。 　同社は２００４年設立で、２０年に株式会社化した。スキンケア製品、母子ケア製品の研究開発、製造、販売を主業務としており、中国国内で韓束、一葉子、紅色小象など複数のブランドを展開している。スキンケアブランドの韓束、一葉子はいずれも高い知名度を持っており、２１年の小売額がそれぞれ１５億人民元を上回った。また、母子ケア用品ブランドの紅色小象は２１年の小売額が１８億元を突破し、中国母子ケア製品市場において国産ブランドで１位となった。さらに、１５〜２１年の７年連続で小売額が国産化粧品会社トップ５に入っている。 　２１年１２月期の売上高は３６億１８９０万元（前期比７．０２％増）、純利益は３億３８８０万元（同６６．７３％増）。２２年１〜６月期の売上高は１２億６２４０万元（前年同期比３１．０８％減）、純利益は６２８０万元（同６３．９７％減）。 　新規上場に伴い調達予定の９億１０００万香港ドル（約１５４億円）は、約３２％をブランドイメージおよびブランド認知度向上のためのプロモーションに、約１２％を研究開発能力の向上に、約１９％を上海市奉賢区の生産ライン改良および自動化プロジェクトを中心とする生産能力強化に、約１８％をオンライン・オフライン販売チャネルの拡大に、約８％をデジタル化や情報インフラ構築に用いる。（編集担当：今関忠馬）（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）