【上海IPO】四川百利天恒薬業が26日に公募開始、4010万株発行予定

上海証券取引所の科創板への上場を目指す、四川百利天恒薬業(688506/上海)が12月26日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。4010万株を発行予定で、公募価格は24.70元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
同社は2006年設立の民営企業で、11年に株式会社化した。化学薬品製剤、中薬製剤、バイオ創薬など薬品の研究開発、生産、販売を主業務としている。米中両国に1か所ずつ研究開発センターを持つほか、高分子バイオ薬の生産企業、化学薬品製剤の生産企業、化学原料薬生産企業、化学中間体生産企業、薬品販売企業を子会社に持っており、中間体から原料薬、製剤に至るまでの研究開発、生産、販売一体化営業能力を有する。目論見書発行日時点で182件の化学製剤、11件の原料薬が発売認可されている。
主な製品は麻酔薬のプロポフォール注射液(21年1〜6月期における売上高全体の46.81%)、中鎖・長鎖脂肪乳剤注射液(同10.90%)、抗ウイルス薬のリバビリン(同6.00%)、中薬製剤の黄耆顆粒(同16.55%)など。このほか、小児向けの腹瀉による脱水症状改善薬なども生産、販売している。21年1〜6月期におけるプロポフォール注射液の中国国内シェアは約17%、19〜21年における脂肪乳剤注射液の中国国内シェアは3.8%前後となっている。また、黄耆顆粒の中国国内シェアは90%を超え、業界トップだ。
21年12月期の売上高は7億9673万元(前期比21.33%減)、純損益は9999万元の赤字(前期は3792万元の黒字)。22年1〜9月期の売上高は4億8034万元(前年同期比21.75%減)、純損益は2億4280万元の赤字(同9.55倍の赤字増)。バイオ創薬や化学薬品の研究開発規模を拡大する一方でバイオ創薬は現時点で1件も発売認可まで至っておらず、赤字が大きく拡大している。上場後も一定期間内は利益が出ず赤字がさらに拡大する可能性もあるため、同社は上場廃止になるリスクについても目論見書で説明している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
上海証券取引所の科創板への上場を目指す、四川百利天恒薬業(688506/上海)が12月26日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。4010万株を発行予定で、公募価格は24.70元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-12-24 22:45