【深センIPO】30日は2社が上場、ディスプレイ精密洗浄の安徽富楽徳は初値が公開価格を約77%上回る

 深セン証券取引所では12月30日、広東鴻銘智能(301105/深セン)、安徽富楽徳科技発展(301297/深セン)の2社が創業板に新規上場した。両者とも初値が公開価格を上回ったものの、広東鴻銘智能は終値が公開価格を割った。  広東鴻銘智能の初値は公開価格40.50元を上回る41.58元だったが、取引開始後は値下がりし、終値は同5.70%安の38.19元だった。  同社は2002年設立の民営企業で、16年に株式会社化した。包装専用設備の研究開発、生産、販売を主業務としており、コンシューマーエレクトロニクス、食品・タバコ・酒、医薬・保健品、化粧品、宝飾品、贈答品、服装・服飾品などの各種包装箱やパルプモールドの生産設備を手掛けている。また、20年の新型コロナ発生以後、N95マスクなどのマスク製品の製造設備も扱うようになった。21年12月期の売上高は3億2351万元(前期比4.92%増)、純利益は6699万元(同10.44%増)。22年1〜9月期の売上高は2億1173万元(前年同期比21.70%減)、純利益は4458万元(同9.77%減)。  新規上場に伴い調達予定の2億8339万元(約54億円)は、約65%の1億8341万元を生産センター建設プロジェクトに、約19%の5422万元をマーケティングセンター建設プロジェクトに、約16%の4575万元を研究開発センター建設プロジェクトに用いる。  安徽富楽徳科技発展の初値は、公開価格8.48元を76.89%上回る15.00元だった。終値は同77.00%高の15.01元だった。  同社は17年設立で、20年に株式会社化した。半導体製造、ディスプレイパネル製造関連設備の精密洗浄サービスを主業務としており、半導体とディスプレイの生産企業向けにワンストップ式の設備精密洗浄サービスを提供している。中国国内の汎半導体設備洗浄技術、洗浄範囲で業界をリードする企業の一つで、中芯国際、インテル、長江メモリ、上海華力、華虹、京東方、華星光電などの企業を顧客に持つ。21年12月期の売上高は5億6926万元(前期比17.94%増)、純利益は8784万元(同15.59%増)。22年1〜9月期の売上高は4億6275万元(前年同期比11.32%増)、純利益は6311万元(同0.71%増)。  新規上場に伴い調達予定の4億1397万元(約79億円)は、約29%の1億2000万元をセラミック溶射および研究開発センタープロジェクトに、約38%の1億5615万元をセラミック熱噴射製品メンテナンスプロジェクトに、約14%の5781万元を研究開発・分析検査センター拡張プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
深セン証券取引所では12月30日、広東鴻銘智能(301105/深セン)、安徽富楽徳科技発展(301297/深セン)の2社が創業板に新規上場した。両者とも初値が公開価格を上回ったものの、広東鴻銘智能は終値が公開価格を割った。(イメージ写真提供:123RF)
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2022-12-31 22:30