【上海IPO】23年中国本土上場第1号の四川百利天恒薬業、初値は公開価格を16.4%上回る28.75元

四川百利天恒薬業(688506/上海)が1月6日、上海証券取引所の科創板に新規上場した。2023年の中国本土上場第1号となった同銘柄の初値は、公開価格24.70元を16.40%上回る28.75元だった。終値は同29.76%高の32.05元だった。
同社は06年設立の民営企業で、11年に株式会社化した。化学薬品製剤、中薬製剤、バイオ創薬など薬品の研究開発、生産、販売を主業務としている。主な製品は麻酔薬のプロポフォール注射液(21年1〜6月期における売上高全体の46.81%)、中鎖・長鎖脂肪乳剤注射液(同10.90%)、抗ウイルス薬のリバビリン(同6.00%)、中薬製剤の黄耆顆粒(同16.55%)など。このほか、小児向けの腹瀉による脱水症状改善薬なども生産、販売している。21年1〜6月期におけるプロポフォール注射液の中国国内シェアは約17%、19〜21年における脂肪乳剤注射液の中国国内シェアは3.8%前後となっている。また、黄耆顆粒の中国国内シェアは90%を超え、業界トップだ。
21年12月期の売上高は7億9673万元(前期比21.33%減)、純損益は9999万元の赤字(前期は3792万元の黒字)。22年1〜9月期の売上高は4億8034万元(前年同期比21.75%減)、純損益は2億4280万元の赤字(同9.55倍の赤字増)。
新規上場に伴い調達予定の14億2227万元(約278億円)は、約22%の3億1375万元を抗体薬物産業化プロジェクトに、約78%の10億8005万元を腫瘍治療分野の抗体系創薬開発プロジェクトに、約2%の2846万元を新型コロナ治療分野の抗体系創薬開発プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
四川百利天恒薬業(688506/上海)が1月6日、上海証券取引所の科創板に新規上場した。2023年の中国本土上場第1号となった同銘柄の初値は、公開価格24.70元を16.40%上回る28.75元だった。終値は同29.76%高の32.05元だった。(イメージ写真提供:123RF)
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2023-01-06 17:15