日本エンタープライズは下値切り上げて三角保ち合い煮詰まり感、好業績を評価して上放れ
コンテンツ制作・配信の日本エンタープライズ <4829> の株価は地合い悪化の影響などで上値を切り下げたが、一方では下値切り上げの動きも続いている。三角保ち合いの煮詰まり感を強めており、好業績を評価して上放れのタイミングだろう。
コンテンツ配信などのコンテンツサービス事業と、広告関連や企業向けソリューションなどのソリューション事業、そして中国ではチャイナテレコムの携帯電話販売店運営と電子コミック配信サービスを展開している。配信コンテンツを自社制作して「権利を自社保有する」ビジネスモデルを基本としている。
13年3月には音声通信関連ソフトウェア開発のandOneを子会社化した。さらに14年4月には子会社HighLabを設立し、ネイティブアプリを主としたスマートフォンゲームの開発を行うとともに、ライフスタイルアプリとの相互連携によるコンテンツプラットフォームへの発展を目指している。
今期(14年5月期)の連結業績見通し(12月26日に投資有価証券売却益計上で純利益を増額修正)は、売上高が前期比20.9%増の50億円、営業利益が同39.7%増の5億20百万円、経常利益が同27.7%増の5億円、純利益が同60.3%増の5億69百万円としている。
主力のコンテンツサービス事業では、交通情報などスマートフォン向け定額制サービスのコンテンツが順調に拡大し、新規スマートフォンアプリの投入も寄与する。ソリューション事業では店頭アフィリエイト広告の販促を強化し、中国ではチャイナテレコムの新しい販売奨励金がスタートするようだ。第3四半期累計(13年6月~14年2月)の進捗率はやや低水準だったが、第4四半期(14年3月~5月)での挽回が期待される。
株価の動き(13年12月1日付で株式100分割)(14年2月28日付で東証2部市場から東証1部市場へ指定替え)を見ると、東証1部市場への指定替え発表を好感して2月24日に317円まで急伸したが、その後は上げ一服の展開となって概ね250円~300円近辺で推移している。ただし2月安値211円、3月安値250円、4月安値262円と着実に下値を切り上げている。
4月28日の終値278円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS15円09銭で算出)は18~19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2円で算出)は0.7%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS101円25銭で算出)は2.7倍近辺である。週足チャートで見ると急騰した13年12月高値から反落後は上値を切り下げたが、一方では26週移動平均線がサポートラインとなって下値を着実に切り上げている。三角保ち合いの煮詰まり感を強めて上放れのタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
コンテンツ制作・配信の日本エンタープライズ<4829>(東1)の株価は地合い悪化の影響などで上値を切り下げたが、一方では下値切り上げの動きも続いている。
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2014-04-30 08:00