界面活性剤メーカーの中国三江精細化工、22年12月期通期は赤字転落の見込み

 中国の界面活性剤メーカー、中国三江精細化工(02198/香港)が2月10日、2022年12月期通期の業績予告を発表し、前期の黒字から一転して大幅な赤字となる見込みを示した。  業績予告によると、22年12月期の会社株主に帰属する純損益は2億〜3億6000万人民元の赤字で、前期の3億8061万元の黒字から赤字に転落する見込みだ。  赤字転落の要因について同社は、新型コロナの世界的な流行と国際的な突発事件の影響を受け、顧客の需要が低下するとともに原材料の価格が上昇、主要製品であるエチレンオキシド、エチレングリコール、ポリプロピレンの平均売価上昇が原料であるメタノールの価格上昇に追いつかなかったことを挙げた。また、ロッテケミカルとの合弁企業の業務一時停止に伴う損失、人民元の対ドルレート下落による為替差損、有形固定資産の減損引当金計上も損失増加の原因としている。  一方で、23年12月期については、中国国内の厳しい新型コロナ措置が撤廃されたことで、原料の供給や主要製品の需要改善、物流の停滞解消といったポジティブな要素が生じ、主要製品の平均価格も上昇して業績が改善するとの見通しを示した。  21年12月期の売上高は94億9870万元(前期比14.13%増)、会社株主に帰属する純利益は3億8061万元(同66.11%減)。22年1〜6月期の売上高は48億6432万元(前年同期比1.84%増)、会社株主に帰属する純損益は6268万元の赤字(前年同期は3億2762万元の黒字)だった。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国の界面活性剤メーカー、中国三江精細化工(02198/香港)が2月10日、2022年12月期通期の業績予告を発表し、前期の黒字から一転して大幅な赤字となる見込みを示した。(イメージ写真提供:123RF)
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2023-02-11 22:45