【上海IPO】揚州金泉旅遊用品と嘉興中潤光学科技が上場、いずれも初値が公開価格を大きく上回る

 上海証券取引所では2月16日、揚州金泉旅遊用品(603307/上海)と嘉興中潤光学科技(688307/上海)の2社が新規上場した。いずれも初値が公開価格を大きく上回る船出となった。  メインボードに上場した揚州金泉旅遊用品の初値は、公開価格31.04元を20.01%上回る37.25元だった。取引開始後さらに値上がりし、終値は値幅制限いっぱいとなる同44.01%増の44.70元だった。  同社は1998年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。テント、寝袋、アウトドアウェア、バックパックなどのアウトドア用品の研究開発、設計、生産、販売を主業務としている。ODM/OEM形式にて生産を行っており、コールマン、ザ・ノース・フェイス、モンベルなどの著名なアウトドアブランドを顧客に持つ。製品の90%以上は欧州、北米などの海外向けだ。  21年12月期の売上高は7億7566万元(前期比29.93%増)、純利益は1億108万元(同69.84%増)。22年1〜9月期の売上高は8億6057万元(前年同期比54.44%増)、純利益は2億1008万元(同2.92倍)。  新規上場に伴い調達予定の4億1211万元(約80億円)は、約23%の9308万元を年産25万張のテント生産ライン技術改良プロジェクトに、約24%の9774万元を年産35万枚の寝袋生産ライン技術改良プロジェクトに、約15%の5992万元をアウトドア用品研究開発センターの技術改良プロジェクトに、約17%の7136万元を物流倉庫建設プロジェクトに用いる。  科創板に上場した嘉興中潤光学科技の初値は、公開価格23.88元を92.04%上回る45.86元だった。終値は同2.02倍の48.28元だった。  同社は2012年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。精密光学レンズ製品の設計、開発、生産、技術開発を主業務としている。30倍以上のデジタルセキュリティ用ズームレンズが売上の約半分を占め、ファーウェイ、DJI、宇視科技など中国企業のほか、浜松ホトニクス、パナソニック、リコーなど日本企業を始めとする多くの外国企業とも業務提携関係を持つ。2021年におけるデジタルセキュリティ用超ズームレンズ(30倍以上)の国内市場シェアは53.75%、世界市場シェアが47.88%、超望遠レンズの国内シェアが58.82%、世界シェアが15.79%と高いシェアを誇っている。  21年12月期の売上高は3億9649万元(前期比18.59%増)、純利益は3557万元(同35.55%増)。22年1〜9月期の売上高は2億7330万元(前年同期比6.70%減)、純利益は2451万元(同2.14倍)。  新規上場に伴い調達予定の4億526万元(約79億円)は、約66%の2億6897万元をハイエンド光学レンズのスマート製造プロジェクトに、約14%の5629万元をハイエンド光学レンズ研究開発センターの改良プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
上海証券取引所では2月16日、揚州金泉旅遊用品(603307/上海)と嘉興中潤光学科技(688307/上海)の2社が新規上場した。いずれも初値が公開価格を大きく上回る船出となった。(イメージ写真提供:123RF)
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2023-02-16 21:30