網易傘下の雲音楽、２２年１２月期は収益性が大きく改善して赤字９割減

　中国のゲーム大手、網易の音楽配信子会社である雲音楽＜クラウド・ミュージック＞（０９８９９／香港）が２月２３日、２０２２年１２月期通期の決算を発表した。前期に比べて売上高が３０％近く増加するとともに、赤字額が大幅に縮小した。 　２２年１２月期通期の売上高は８９億２２２１万人民元で前期の６９億９７６２万元から２８．５０％増加した。また、売上総利益も前期の１億４２６７万元から１２億９３１１万元と９．０６倍に増えた。これにより前期に２０億５６０９万元だった赤字額は大幅に減少し、同８９．２３％減の２億２１４９万元となった。 　当期におけるオンラインミュージックサービスの月間アクティブユーザー数は１億８９４０万人で、前期から６８万人の小幅な増加に留まった。一方で、月間有料ユーザー数はオンラインミュージックサービスが３８２６万７１００人で前期から約９３２万人の増加、ソーシャルエンターテインメントサービスは１３３万２３００人で同約６５万人の増加となっており、無料ユーザーから有料ユーザーへの転換が進んだことにより売上が大きく伸びた形だ。 　また、スケールメリットによりコストが低下して収益性が大きく向上、売上総利益率は前期の２．０％から当期は１４．４％にまで跳ね上がった。業績が大きく改善したことにより、財務状況も安定化した。 　２３年の見通しについて同社は、ソーシャルエンターテインメントの成長に引き続き力を注ぎ、さらに良質な音楽コンテンツをユーザーに提供し、運営能力、収益力を向上させるとしている。また２２年末現在で１億１６００万曲を超える楽曲コンテンツのさらなる充実、オリジナル楽曲コンテンツの制作、アーティストの育成、親会社である網易のオンライゲームとのコラボレーション強化、音質のさらなる向上などに取り組むとした。（編集担当：今関忠馬）（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）