【上海IPO】電子機器用特殊ガスの中船(邯鄲)派瑞特殊気体が11日に公募開始、7941万株発行予定

 上海証券取引所の科創板への上場を目指す、中船(邯鄲)派瑞特殊気体(688146/上海)が4月11日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。7941万株を発行予定で、公募価格は36.15元。公募終了後速やかに上場する見込みだ。  同社は2016年に中船重工(邯鄲)派瑞特殊気体有限公司として設立した国有企業で、21年に株式会社化して現社名となった。電子機器用特殊ガスおよびトリフルオロメタンスルホン酸などフッ素を含む新材料製品の研究開発、生産、販売を主業務としている。売上の9割以上を占める電子機器用特殊ガスは、主に高純度の三フッ化窒素、六フッ化タングステン塩化水素、フッ化水素、四フッ化ケイ素、重水素ガス、ヘキサフルオロブタジエン、オクタフルオロシクロブタンや、混合ガスを扱う。集積回路(IC)、ディスプレイパネル、リチウムイオン電池、医薬、光ファイバーなどの分野で不可欠な重要材料として利用されている。  19〜21年における電子機器用特殊ガス中国市場シェアは17%前後で中国国内企業1位となっている。また、IC向け製品の市場シェアは25%前後と、中国の業界をリードする地位を確保している。また、21年の電子機器用特殊ガス世界市場シェアは業界第9位で、中国企業として唯一トップ10に入った。ただ、リンデグループ、メルク、SKマテリアルズ、大陽日酸といった世界の大手企業に比べると技術、品種、規模、ブランド力といった面で差があり、ブレイクスルーが待たれる。  22年12月期の売上高は19億5646万元(前期比12.90%増)、純利益は3億8325万元(同7.92%増)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が4億5115万〜4億8357万元(前年同期比5.51〜13.10%増)、純利益が9789万〜1億1862万元(同15.75〜40.26%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
上海証券取引所の科創板への上場を目指す、中船(邯鄲)派瑞特殊気体(688146/上海)が4月11日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。7941万株を発行予定で、公募価格は36.15元。公募終了後速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2023-04-09 20:45