イーピーミントは第2四半期累計業績も好感して上げ足加速の可能性

  SMO(治験施設支援機関)大手のイーピーミント <6052> (JQS)の株価は下値固めが完了して出直りの動きを強めている。4月30日に発表した第2四半期累計(10月~3月)業績が計画を上回る増収増益だったことも好感して上げ足を速めそうだ。   イーピーエス <4282> の連結子会社で、臨床試験を実施する医療機関向けサイトサポート業務(治験事務局運営管理)やCRC(臨床試験実施をサポートする治験コーディネーター)業務などのSMO事業を主力として、臨床研究なども展開している。   がん・循環器系・脳神経外科などの高難易度領域に強みを持ち、全国展開によるネットワークで前期(13年9月期)末の契約医療施設数は約2500施設に達している。また13年3月に綜合臨床サイエンスと業務提携し、地域・疾患領域・提携医療機関の種類などで補完体制を構築している。   SMO市場の拡大、当社を含むSMO大手3社による寡占化進展という事業環境を背景に、親会社イーピーエスおよびグループ各社との連携も強化しながら18年9月期売上高80億円~100億円を目指している。重点戦略としては、大病院など優良医療機関との提携拡大や新規開拓、治験体制の整備、がん領域の拡大、プロジェクト管理体制の強化と生産性向上、臨床研究への取り組み強化と受託拡大、M&A・アライアンス戦略などを強化する方針だ。   4月30日に発表した今期(14年9月期)第2四半期累計(13年10月~14年3月)の業績(非連結)は、売上高が前年同期比13.1%増の31億69百万円、営業利益が同8.4倍の4億78百万円、経常利益が同8.4倍の4億83百万円、純利益が同15.7倍の2億81百万円だった。   売上総利益率が同11.45ポイント上昇して32.37%となり、営業損益が大幅に改善した。売上面では優良医療機関との提携拡大などの施策が奏功してSMO事業が順調に推移し、コスト面ではプロジェクト管理体制強化や生産性向上などが寄与した。   通期の見通しは前回予想(13年11月6日公表)を据え置いて、売上高が前期比14.0%増の65億円、営業利益が同2.2倍の9億円、経常利益が同2.2倍の9億08百万円、純利益が同2.4倍の5億63百万円としている。受注高は同18.4%増の70億46百万円、期末受注残高は同6.9%増の84億15百万円の計画だ。   受注は高難易度領域が堅調であり、前期低調だった生活習慣病領域も回復傾向を強めている。第2四半期累計の進捗率は売上高が48.9%、営業利益が53.1%、経常利益が53.2%、純利益が49.9%と概ね順調な水準であり好業績が期待されるだろう。売上総利益率の改善ペースが加速して通期上振れの可能性もありそうだ。   株価の動きを見ると、2月安値1235円をボトムとして徐々に水準を切り上げている。4月9日には1411円まで戻す場面があり、その後も4月17日、4月25日、4月30日に1400円まで戻している。下値固めが完了して出直りの動きだろう。   4月30日の終値1400円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS146円56銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は2.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS922円84銭で算出)は1.5倍近辺である。週足チャートで見ると下値を切り上げて13週移動平均線を突破し、続いて26週移動平均線も突破の動きを強めている。強基調に転換して上げ足を加速する可能性があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
SMO(治験施設支援機関)大手のイーピーミントの株価は下値固めが完了して出直りの動きを強めている。
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2014-05-01 07:15