【為替本日の注目点】RBA2カ月連続の利上げを実施

様子見の雰囲気の中、ドル円は139円台半ばから140円の狭いレンジ内で推移。来週のイベントを見極めたいとし、値幅は46銭にとどまる。ユーロドルも小動きにとどまり、1.06台で推移。株式市場は小反発。ダウは横ばいながら、ナスダックは46ポイントの上昇。債券はやや買われ、長期金利は3.66%台に低下。金は買われ、原油は下げる。
ドル/円 139.55 ~ 139.99
ユーロ/ドル 1.0668 ~ 1.0698
ユーロ/円 149.04 ~ 149.48
NYダウ +10.42 → 33,573.28ドル
GOLD +7.20 → 1,981.50ドル
WTI -0.41 → 71.74ドル
米10年国債 -0.023 → 3.660%
【本日の注目イベント】
豪 豪1-3月期GDP
日 4月景気先行指数(CI)(速報値)
日 4月景気一致指数(CI)(速報値)
中 中国5月貿易収支
中 中国5月外貨準備高
独 独4月鉱工業生産
英 英首相、訪米(8日まで)
来週のFOMC会合と消費者物価指数の発表を控え材料不足の中、多くのマーケットでは概ね小動きの1日でした。ドル円は通常NYでは1円程の値動きがありますが、昨日はわずか46銭。米金利に大きな動きがなく、株式市場も小反発で取引を終えています。市場では6月会合での利上げ見送りを徐々に織り込んでいるようですが、7月会合では0. 25ポイントの利上げ見通しが優勢となっている状況です。今回の会合で見送られるかどうかはまだ不明ですが、それでもFRBの利上げスタンスは続くとの見方が現時点ではコンセンサスのようです。
オーストラリア準備銀行(RBA)が予想外の利上げに踏み切りました。RBAは昨日の政策会合で、政策金利であるキャッシュレートの誘導目標を「3.85%」から0.25ポイント引き上げ、「4.1%」にすることを決めました。4月にはいったん利上げを停止しましたが、5月に続き0.25ポイントの利上げを継続したRBAは、インフレの高止まりや、労働コストの上昇を背景に追加引き締めもあり得ると示唆しています。ロウ総裁は声明で、「インフレ率はピークを過ぎたが、なお高すぎる」と述べた上で、「適切な時間枠でインフレ率を確実に目標に戻すには、金融政策の一定の追加引き締めが必要かもしれない」との認識を示しています。RBAの予想外の利上げを受け、豪ドルは対米ドルで0.6671近辺まで買われ、対円でも昨年12月以来の高値となる93円25銭近辺まで買われるなど、急伸しました。ロウ総裁は、さらに「特に経済の生産力が限られ、失業率がなお非常に低い状況を考えれば、高インフレ持続の期待が物価と賃金の両方にとって、より大幅な押し上げ要因になるリスクを政策委員会は引き続き警戒する」と語っています。(ブルームバーグ)これまで、92円台前半で何度も上昇を抑えられていた豪ドル円は、ドル円の水準にもよりますが、上抜けしたことをチャートは示しています。
どうやら本各的な反転攻撃を開始したとみられるウクライナですが、ウクライナ当局は6日、南部ヘルソン州のカホフカ水力発電所のダムをロシア軍が爆破したと発表しました。ドニプロ川西岸に位置する10の村落とヘルソン市の一部に洪水リスクがあるとして、ウクライナ内務省は住民に避難を呼び掛けています。ゼレンスキー大統領は「欧州での人為的な環境破壊としてはこの数十年で最悪の事態だ」と糾弾しましたが、いつものようにロシアのペスコフ報道官は、「ウクライナ側による破壊行為だ」と述べています。この報道を受け、穀物市場では小麦価格が3%上昇したとの報道もあります。ウクライナはこの事態を重く受け止め、反転攻撃をさらに強める可能性もありそうです。
台湾を巡り米中関係がさらに厳しくなる中、ブリンケン国務長官は数週間以内に北京を訪問し、政府高官らと協議をする予定があるとブルームバーグは伝えています。ブリンケン国務長官は今年2月に北京訪問を計画していましたが、中国の偵察気球が米領空を飛行したことを受け訪中を取り止めた経緯があります。具体的な日程は明らかになっていませんが、習近平主席と会談する可能性もあるとしています。米中間の緊張は続いていますが、米国はハイレベルでの協議再開の機会を模索している模様です。
本日のドル円は138円70銭~140円20銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
様子見の雰囲気の中、ドル円は139円台半ばから140円の狭いレンジ内で推移。来週のイベントを見極めたいとし、値幅は46銭にとどまる。(イメージ写真提供:123RF)
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2023-06-07 09:45