【上海IPO】IoT設備向けSoC開発の広州安凱微電子が13日に公募開始、9800万株発行予定

上海証券取引所の科創板への上場を目指す、広州安凱微電子(688620/上海)が6月13日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。9800万株を発行予定で、公募価格は10.68元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
同社は2001年設立で、20年に株式会社化した。IoT向けスマートハードウェアSoCの研究開発、設計、テスト、販売を主業務とする。製造と実装工程を第三者企業に委託するファブレス経営を行っており、スマート家具、スマートセキュリティ、スマートオフィス、工業向けIoTなどの分野で同社の製品が用いられている。20年余りの間、半導体設計分野で技術的な蓄積を重ね、SoC技術、ISP技術、マシンラーニング技術などの7種類のコア技術を確立、自主開発した回路設計データ(IP)は60種類を超える。IoT向けカメラ用半導体では、中国移動、TP−LINK、モトローラなどの著名企業のサプライチェーンに入っている。
22年12月期の売上構成は、IoT向けカメラ用半導体チップが81.86%、IoTアプリケーションプロセッサーが15.85%となっている。20年の段階では両者がほぼ半々となっていたが、カメラ用チップの比率がこの2年で大きく高まった。用途別では、スマート家具向けが74.86%、スマートセキュリティ向けが20.45%となっている。21年における家庭向けカメラ用半導体の世界市場シェアは25.57%、セキュリティカメラ用半導体の世界市場シェアは2.33%。
強力な半導体設計・開発力と充実した研究開発体系、豊富な知財権、安定した顧客リソース、優れた製品性能と安定した技術サポートサービスを強みとする一方で、業界のリーディングカンパニーに比べて、製品のラインナップ、市場における地位、売上規模、収益力といった点でなおも一定の差があるほか、4K、8Kなどの高精細カメラや高いコンピューティング力を必要とする製品の開発で劣ることが課題だ。
22年12月期の売上高は5億889万元(前期比1.15%減)、純利益は3984万元(同32.75%減)。23年1〜3月期の売上高は1億1080万元(前年同期比5.24%増)、純利益は386万元(同38.41%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
上海証券取引所の科創板への上場を目指す、広州安凱微電子(688620/上海)が6月13日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。9800万株を発行予定で、公募価格は10.68元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)
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2023-06-12 17:30