【為替本日の注目点】米第3四半期GDP確報値は下方修正

ドル円は続落。GDPの下方修正や他の経済指標の下振れを受け、ドル円は142円05銭まで売られ今月18日以来の安値に沈む。ユーロドルは反発し、約1週間ぶりに1.10台を回復。株式市場は3指数が揃って大幅に反発。前日に大きく売られた株式は再び上昇に勢いがつき、S&P500は48ポイントの上昇。債券は反落。長期金利は3.88%台に上昇。金は反発し、原油は小幅ながら反落。 新規失業保険申請件数 → 20万5000件 7-9月GDP(確定値) → 4.9% 11月景気先行指標総合指数 → -0.5% 12月フィラデルフィア連銀景況指数 → -10.5 ドル/円 142.05 ~ 143.05 ユーロ/ドル 1.0973 ~ 1.1012 ユーロ/円 156.13 ~ 156.81 NYダウ +322.35 → 37,404.35ドル GOL+3.60 → 2,051.30ドル WTI -0.33 → 73.89ドル 米10年国債 +0.041 → 3.888% 【本日の注目イベント】 日 11月全国消費者物価指数 日 日銀金融政策決定会合、議事要旨(10月30日、31日分) 英 11月小売売上高 英 7-9月期GDP(改定値) 米 11月耐久財受注 米 11月個人所得 米 11月個人支出 米 11月PCEデフレータ(前月比) 米 11月PCEデフレータ(前年比) 米 11月PCEコアデフレータ(前月比) 米 11月PCEコアデフレータ(前年比) 米 11月新築住宅販売件数 米 12月ミシガン大学消費者マインド(確定値) 米 債券市場、短縮取引  ドル円は再び下落基調を強め142円目前まで下落してきました。今回の反発局面では144円96銭まで戻す場面もありましたが、結局145円には届かず、142円近辺まで下げてきました。今夜は比較的重要な指標である個人消費価格指数(PCE)が発表されるため、結果次第ではどちらかに大きく動く可能性は残していますが、どうやら年内は140-145円のレンジ内に留まると予想されます。予想される11月のPCEコアデフレータは前年比で「3.3%」と見込まれています。10月の「3.5%」から一段と鈍化すると見られ、FRBが目標とする2%に近づくことになります。昨日発表された第3四半期GDPの確報値でも、食品とエネルギーを除いたコアPCEは「2.0%」と、改定値の「2.3%」から低下していました。GDPは依然としてG7諸国の中では高い成長率を維持しながらも、インフレの鈍化が着実に進み、米国のソフトランディングの可能性が一段と高まってきたことを示唆しています。  サウジアラビアが主導する形で減産計画を巡る議論が交わされてきた「OPECプラス」でしたが、その中で減産に強く反対していたアンゴラが、ついに「OPEC」からの脱退を発表しました。アンゴラのアゼベド鉱物資源・石油相は「OPECにおけるわれわれの役割は適切なものでなかった。決定は容易に下されたわけではない。時が満ちた」と述べています。サウジは「OPECプラス」と通じ、低迷する原油価格の底上げを目指し減産を主張してきましたが、アンゴラは生産枠の引き下げに反対していました。これでアンゴラは16年に及んだOPEC加盟国の立場を放棄することになり、これでOPEC加盟国は12カ国に減少します。(ブルームバーグ)OPECからの脱退は、カタールとインドネシアのほか、最近ではエクアドルも脱退しており、盟主サウジの求心力にも陰りが出てきたとの指摘もあります。減産による収入減は、財政が豊かなサウジと石油収入への依存度の高いアンゴラなどの国々では、その影響も大きく異なるようです。  トルコ中銀は21日、政策金利である1週間物レポ金利を2.5%引き上げ「42.5%」にすることを決めました。これで7会合連続で利上げを行ったことになり、今年5月には「8.5%」だった政策金利は、エルカン総裁が就任して以来積極的に引き上げられて来ました。トルコの消費者物価指数(CPI)は低下傾向を示してはいるものの依然とし高水準で、12月のCPIも前年比で「68.7%」と予想されており、実質金利がマイナスの状況が続いています。トルコ中銀は、インフレ率は2024年末には「36%」まで低下すると見込んでおり、金融政策員会は「引き締めサイクルを可能な限り早期に終了させる」としており、積極的な利上げも最終局面に入ってきたようです。  本日のドル円は141円50銭~143円程度を予想します。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は続落。GDPの下方修正や他の経済指標の下振れを受け、ドル円は142円05銭まで売られ今月18日以来の安値に沈む。
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2023-12-22 10:00