世界の大手企業、「女性CEO」の割合で・・・日本「最下位」、中国「2位」=米企業調査

 米経営コンサルティング会社のブーズ・アンド・カンパニーが4月30日、上海で発表した世界の企業の最高経営責任者(CEO)に関する調査で、中国企業の女性CEOの割合は世界で2番目に多く、日本企業は最も少ない結果が出た。  中国新聞社などの30日付の報道によると、世界の大手2500社を対象にした調査で、ここ5年間で女性がCEOとなっている企業の割合は2.1%から3.6%に拡大した。  過去10年間を見ると女性CEOの割合が最も多いのは米国とカナダの北米で3.2%。中国が2.5%で2位だった。一方、日本企業でこの割合は0.8%で、調査対象となった各国中、最も少なかった。  中国で女性CEOが多い理由として同社は、「女性が働くことが十分に支持されていること、また中国人女性たちの社会的地位が上がり続けていることがある。特に企業幹部となる中国の女性たちは積極的に上を目指し、CEOの座をつかんでいる」と指摘した。  同社は世界の企業で女性CEOの割合が2040年までに全体の3分の1に拡大すると予想している。その背景として、女性の教育水準がさらに上がり、職場に女性が増えること、また、世界の企業で経営者のスタイルが変わることを挙げた。  同社の説明を逆に考えれば、日本で女性CEOが少ない理由のひとつは、「女性が働くことが十分に支持されていないこと」となるだろう。日本企業の中で女性は補助的役割で、経営を左右するのは男性たち、という状況が続いて長い。  エリート競争の激しい中国と比較すれば日本の競争は緩く、生き残る人材の磨かれ方も違う。とはいえ、結婚しても出産しても働きたいという女性は日本にも多いわけで、「子どもが預けられないから」と女性が働くことを辞めてしまう実情は人的資源の無駄だ。  そもそも、「育児が女性だけの仕事」であるかのような考え方が日本社会にはあり、そのため、「待機児童」など保育所にからむ問題で社会に苦しさを訴えるのも女性ばかりが目立つ。日本で女性たちが働き、活躍するために、女性たちは相当頑張ってきた。ここから先、女性たちが働けるように頑張るべきは、男性たちなのではないか?(編集担当:古川弥生)(イメージ写真提供:123RF)
米経営コンサルティング会社のブーズ・アンド・カンパニーが4月30日、上海で発表した世界の企業の最高経営責任者(CEO)に関する調査で、中国企業の女性CEOの割合は世界で2番目に多いことが分かった。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-05-01 17:15