【為替本日の注目点】バイデン氏大統領選から撤退

ドル円は小幅に続伸し、NYでは157円70銭まで買われる。米長期金利が上昇したことでドルが買われたが、上値は限定的だった。ユーロドルは続落。小動きながら終始1.08台で推移し、1.09台には届かず。株式市場では3指数が揃って続落。ダウは377ドル下げ、S&P500も39ポイント安。債券は続落。長期金利は4.23%台に上昇。金は50ドルを超える下落。原油も下げ80ドル台に。
ドル/円 157.27~ 157.70
ユーロ/ドル 1.0876 ~ 1.0894
ユーロ/円 171.22 ~ 171.72
NYダウ -377.49 → 40,287.53ドル
GOLD -57.30 → 2,399.10ドル
WTI -2.69 → 80.13ドル
米10年国債 +0.037 → 4.239%
【本日の注目イベント】
特に重要な指標、イベントはなし。
先週末のコメントでも触れましたが、予想通りバイデン大統領は大統領選から撤退することを決断しました。バイデン氏は「X」への投稿で、大統領選から撤退することを明らかにし、その上で、ハリス副大統領を民主党の大統領候補として支持することを明らかにしました。バイデン氏は、「再選を目指す意向であったが、私が身を引き、残りの任期に大統領として職務を全うすることに専念することが、党と国にとって最大の利益であると信じる」と投稿し、「私は、カマラ(ハリス副大統領)が今年選挙での民主党の候補者になることを全面的に支持する。民主党とわが国全体を団結させるため全力を尽くす」と声明で述べています。
撤退への決断はやや遅きに失した感はありますが、「潔い撤退」かと思います。この報道で、早朝のドル円はやや値を下げましたが、ほとんど影響はない模様です。今後はハリス氏が、襲撃事件を経て支持率もやや増しているトランプ氏を、どこまで追い上げることが出来るかということが焦点です。トランプ氏が再選すれば、米国からウクライナへの支援が大きく後退すると見られていることから、ウクライナのゼレンスキー大統領もトランプ氏との関係構築に奔走しているようで、電話会談を行っています。トランプ氏は同会談を「とても良かった」と評価していました。まだ最終的にどうなるかわかりませんが、トランプ氏が再選した暁には、為替、株、債券など金融市場は今後4年間、彼の一挙手一投足に翻弄されることは間違いないでしょう。何しろ、その次の再選はないはずですから、やりたいことをやるはずです。
18日(木)には155円38銭近辺まで売られたドル円は、結局日足の一目均衡表の「雲」を突破できず、19日には157円86銭まで反発しています。これも19日のコメントで触れたように、「フィボナッチ・リトリースメント」での「38.2%戻し」から導き出される157円89銭と、ほぼ一致しています。これまでの動きはテクニカルで説明できると言うことで、「半値戻し」にあたる、158円67銭を超えることが出来るのかどうかが非常に重要なポイントかと思います。
本日のドル円は156円50銭~158円程度を予想します。
(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は小幅に続伸し、NYでは157円70銭まで買われる。(イメージ写真提供:123RF)
economic,gaitameonline,gaitamedotinterview,fxExchange
2024-07-22 10:00