【為替本日の注目点】ドル円再び155円台に下落

ドル円は続落。東京時間夕方に156円を割り込んだドル円は、欧州ではやや反発したが、NYでは155円56銭まで売られる。ユーロドルは1.08台半ばで小動き。ドル円が円高方向で推移したことで、ユーロ円も168円83銭前後まで下げる。株式市場では3指数が揃って小幅安。ダウは57ドル下げ、S&P500は8ポイント安。債券は横ばい。長期金利は4.25%台でほぼ変わらず。金は5日ぶりに反発。原油は4日続落し、76ドル台に。
7月リッチモンド連銀製造業景況指数 → -17
6月中古住宅販売件数 → 389万戸
ドル/円 155.56~ 156.25
ユーロ/ドル 1.0844 ~ 1.0863
ユーロ/円 168.83 ~ 169.73
NYダウ -57.35 → 40,358.89ドル
GOLD +12.60 → 2,407.30ドル
WTI -1.44 → 76.96ドル
米10年国債 -0.002 → 4.251%
【本日の注目イベント
独 独8月GFK消費者信頼調査
独 独7月製造業PMI(速報値)
独 独7月サービス業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏7月製造業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏7月サービス業PMI(速報値)
英 英7月製造業PMI(速報値)
英 英7月サービス業PMI(速報値)
米 7月S&Pグローバル製造業PMI(速報値)
米 7月S&Pグローバルサービス業PMI(速報値)
米 7月新築住宅販売件数
米 ボウマン・FRB理事とローガン・ダラス連銀総裁、イベント開会の挨拶
米 ネタニヤフ・イスラエル首相、米議会で演説
米 企業決算 → AT&T、IBM、フォード
加 カナダ中銀政策金利発表
ドル円は再び155円台に入り、NYでは155円56銭まで売られています。先週18日に東京時間に付けた155円38銭までは売られなかったものの、上値を重くしています。ただ今回の下げも、この欄で度々触れているように、日足の一目均衡表の「雲」で見事に支えられています。今朝の経済紙などでも、専門家のコメントは「目先のドルの天井を確認した可能性が高い」といった言葉が目立つようになってきました。筆者は今月の初めから、米経済指標の下振れが目立って来たことや、チャートの微妙な変化等から「短期的な調整がある」と指摘してきましたが、150円方向に向かうのか、あるいは再び160円を回復するのか、極めて重要な値位置にいることは確かです。昨日はクロス円でも売りが出た模様で、これもドル円を下げる要因になっています。これまでキャリートレードで円売りを進めていた投資家が、ジワリと円を買い戻す動きを強めてきたと見られます。言うまでもなく、目先の下値の重要な水準は「155円」です。ここを明確に割り込めば、上記「雲抜け」も完成し、当然ながら重要な節目であるがゆえに、この下方には「ストップロスのドル売り注文」も並んでいるはずです。それらの注文を受けたインターバンク・ディーラーは、私自身の経験から言えば、その規模が大きければ大きいほど自分の身を守るため、早めにドル売りを仕掛けるのが一般的です。従って、その水準を割り込むと予想外のスピードで下落することは、これまでにも何度もありました。
バイデン氏に代り11月の米大統領選に民主党候補者としてトランプ氏と闘う可能性が高いハリス副大統領ですが、ここにきてようやく党内でも結束に向けた動きになってきました。民主党上院トップのシューマー院内総務と下院トップのジェフェリーズ院内総務は揃って、ハリス氏を同党の大統領候補として支持すると表明しました。さらに、著名投資家のジョージ・ソロス氏もハリス氏支持を宣言しています。バイデン氏が選挙戦からの撤退を表明してから初の調査となったモーニング・コンサルタントの全米世論調査では、ハリス氏の支持率は45%と、トランプ氏への支持率47%に2ポイントに迫っています。これは誤差の範囲で、バイデン氏は離脱前にはトランプ氏に6ポイントの差をつけられていました。
ハリス氏は23日ウィスコンシン州ミルウォーキーの集会で演説を行い、「米国が突き付けられているのは2つの正反対のビジョンであり、一つは未来、もう一つは過去に焦点を絞ったものだ。11月の選挙でトランプ氏に勝てる」と聴衆を鼓舞していました。さらに検事出身のハリス氏は、大統領経験者として史上初めて重罪で有罪評決を受けたトランプ氏に触れ、「私は過去にあらゆる類の加害者を追い詰めてきた。女性を虐待する略奪者、消費者から金銭をだまし取る詐欺師、自分の利益のためにルールを破るペテン師らだ」と列挙し、「だからこそ言える、私はドナルド・トランプのようなタイプを知っている」と述べ、聴衆から喝さいを受けていました。(ブルームバーグ)8月に行われる民主党全国大会で正式に同党の大統領候補者に指名されると思われますが、11月の大統領選まではあと100日余りです。どこまでトランプ氏に追いつくことが出来るのか、今年後半の最大のイベントになります。
日本でも連日イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃や、イエメンのフーシ派を攻撃する映像が流されていますが、米国を訪問中のネタニヤフ首相は24日に米議会で演説を行います。また25日午後にはバイデン大統領との会談も予定されています。さらにトランプ氏とも、トランプ氏の別荘「マールアラーゴ」で会談する予定です。米議会での演説で、どれほど賛同を得られるのでしょうか
本日のドル円は155円~156円50銭程度を予想します。
(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は続落。東京時間夕方に156円を割り込んだドル円は、欧州ではやや反発したが、NYでは155円56銭まで売られる。(イメージ写真提供:123RF)
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2024-07-24 10:30