【為替本日の注目点】日米金融会合の結果待ち

ドル円は小幅に上昇しNYでは154円21銭まで買われる。ただ日米の金融政策会合を控え、その結果を見たいとする姿勢が支配的だった。ドルが買われたことでユーロはやや売られたが1.08台は維持。株式市場はまちまち、ダウは49ドル下げたものの、ナスダックとS&P500は小幅高。債券は続伸し長期金利は4.17%台へと小幅に低下。金は反落し、原油は続落。
ドル/円 153.74~ 154.21
ユーロ/ドル 1.0803 ~ 1.0826
ユーロ/円 166.23 ~ 166.74
NYダウ -49.41 → 40,539.93ドル
GOLD -2.40 → 2,425.50ドル
WTI -1.35 → 75.81ドル
米10年国債 -0.019 → 4.174%
【本日の注目イベント】
豪 豪6月住宅建設許可件数
日 6月失業率
独 独4-6月期GDP(速報値)
独 独7月消費者物価指数(速報値)
欧 ユーロ圏7月消費者信頼感(確定値)
欧 ユーロ圏4-6月期GDP(速報値)
米 5月ケース・シラ-住宅価格指数
米 5月FHFA住宅価格指数
米 6月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
米 7月コンファレンスボード消費者信頼感指数
米 企業決算 → メルク、P&G、スターバックス、マイクロソフト
ドル円は昨日の東京時間昼前には153円ぎりぎりの水準まで売られましたが、153円を割り込むことなく、NYでは日米金融政策の結果を見極めたいとする中、154円21銭までドルが買われました。特段材料もない中、対ユーロでもドルを買い戻す動きが優勢でした。
いよいよ今日から日米の金融政策会合が開かれ、日銀は明日会合終了後に決定内容を発表します。焦点は国債購入をどの程度減額するのかという点と、利上げがあるのかという点です。筆者は個人的には今回利上げはないと予想しており、減額幅に注目しています。(参照:7月29日付け今週のレンジ予想)ただ一部では、利上げと減額が同時に発表されるとする見方もあります。バンク・オブ・アメリカ(BofA)は「日銀が利上げを決定し、かつ国債買い入れを、例えば最初の1年で月間購入を約3兆円に減らすなど、速やかな削減計画を発表した場合、ドル円は145円から148円まで下落する可能性がある」と29日付けのリポートで述べています。もちろんその可能性は否定できません。ポジションを持っている方は、一応用心する必要があります。一方で利上げが見送られ、減額幅も小幅であった場合には、失望から円売りが加速する可能性もあります。早ければ、明日の午前11時前後にも決定内容が発表される可能性がありますが、発表時間は「会合終了後速やかに」となっていることから正確な発表時間は分かりません。
FOMCではほぼ利下げの可能性はなく、焦点はパウエル議長の会見になります。利下げが見送られても、議長が次回会合での利下げの可能性に言及するようだと多少円高方向に作用する可能性はありますが、市場は既にこれを織り込んでいることから影響は限定的とみます。8月はFOMCがないため、むしろ毎年夏に恒例のジャクソンホールで議長の講演の方が注目されるかもしれません。同会合は8月22~24日に開催され、ここで議長が「利下げ宣言」を行うのではないかとの観測もあります。
イスラエルが占領するゴラン高原にロケット弾が撃ち込まれ子供を含む12人が死亡したことで、イスラエルとレバノンの親イラン兵組織ヒズボラとの争いが全面戦争に発展する恐れが出て来ました。ネタニヤフ首相は「必ず報復する」と宣言しており、イスラエルはハマスだけではなく、ヒズボラとも同時に戦果を交えることになりそうです。ネタニヤフ氏は訪米した際に、さらなる武器の供与を米国に求めていましたが、これに対する米国の対応も注目されます。
本日は日本時間23時に発表される6月雇用動態調査(JOLTS)求人件数に注目です。市場予想は800万件(5月は814万件)と、減少を見込んでいますが、求人件数が増加を示すようだと、労働市場の安定に寄与すると見られます。
本日のドル円は153円30銭~154円80銭程度を予想します。
(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は小幅に上昇しNYでは154円21銭まで買われる。(イメージ写真提供:123RF)
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2024-07-30 10:15