7&iHD、「食」のグローバルカンパニーを目指す―株主還元も強化

 セブン&アイ・ホールディングス <3382> 代表取締役副社長の伊藤順朗氏が、フリーアナウンサーの青木源太氏との対談動画で、「食」のグローバルカンパニーを目指す考えを示した。  7&iHDの営業収益(売上高)は、海外コンビニエンスストア事業が全体の74.2%(24年2月期実績)、営業利益では56.5%(同)と海外比率が高い。店舗数も国内が2万2400店舗に対し、アジアは4万6000店舗、北米は1万5300店舗を超え、20の国と地域で約8万5000店舗を出店。すでに海外展開も進んでいるようにみえる。ただ、出店する国や地域を見ると、まだまだ未出店の地域も多く、今後の成長余地は十分と言える。  食文化は国や地域ごとに様々で、伊藤氏は「ドメスティック(家庭的)なもの」との見方を示した。一方、同社では「セブンプレミアム」というプライベートブランドを展開しているが、東京オリンピックの時は、海外メディアから日本のセブン-イレブンの商品やオペレーションを高く評価され、「強い自信を持てた」(伊藤氏)という。こうしたプライベートブランドなど独自商品の強さが売上をけん引しており、同社の強みでもある。  「食」に関しては国や地域の消費者に適応したものを提供していくが、安全・安心に対する価値観が高まっていることからサプライチェーン構築も重要とし、海外への展開には国内の取引先とも協力し、「インフラも含めて海外に展開していくことがグローバル展開のひとつの道筋」(伊藤氏)とし、改めてマーケットINの発想であることを強調した。  伊藤氏は対談の中で、株主還元にも言及。配当については利益成長に合わせて増配する累進配当を導入するとしたほか、個人投資家を意識した施策として、23年11月には株式分割、24年4月には株主優待を新設。優待ではグループ共通で利用できる商品券を配布するが、伊藤氏は、「7&iHDのファンになってもらいたい。そしていろいろなご意見を伺いながら、より良い会社にして参りたい」と述べた。
 セブン&アイ・ホールディングス代表取締役副社長の伊藤順朗氏が、フリーアナウンサーの青木源太氏との対談動画で、「食」のグローバルカンパニーを目指す考えを示した。
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2024-08-08 11:30