翻訳センターは売られ過ぎ感強めて反発のタイミング、中期成長力を評価

  国内最大規模の翻訳会社である翻訳センター <2483> (JQS)の株価は軟調展開が続いているが、足元では売られ過ぎ感を強めている。中期成長力を評価して一旦は反発のタイミングだろう。なお5月14日に決算発表を予定している。   特許・医薬・工業(IT関連)・法務・金融分野を中心として企業向け翻訳サービス事業を展開している。企業の知的財産権関連、新薬開発関連、新製品開発関連、海外展開関連、ディスクロージャー関連など翻訳サービス需要は拡大基調であり、M&Aも活用して業容を拡大している。   12年には通訳・翻訳・国際会議運営のアイ・エス・エス(ISS)を子会社化した。ISSは国際会議運営の実績が豊富であり、20年東京夏季五輪開催に向けて通訳や国際会議の需要が増加し、収益拡大が期待される。また13年6月にはアイタスから、IT関連のローカライゼーション/マニュアル翻訳事業の一部を譲り受けた。   前期(14年3月期)の連結業績見通し(2月6日に減額修正)は、売上高が前々期比20.8%増の87億80百万円、営業利益が同5.4%減の4億円、経常利益が同5.4%減の4億円、純利益が同13.7%減の1億90百万円としている。翻訳事業の特許分野と工業分野の売上が想定を下回り、収益性の高い翻訳事業の売上構成比低下や人員増加などで営業減益の見込みとなった。ただし翻訳事業の医薬分野と金融分野、およびISSグループの業績は好調のようだ。翻訳サービス需要は中期的に拡大基調であり、今期(15年3月期)の収益改善が期待される。   株価の動きを見ると、1月の戻り高値5790円から反落後は地合い悪化、前期業績見通し減額修正、株式売出などが影響して軟調展開が続いている。3月27日3140円から4月4日3670円まで一旦は反発したが、買いが続かず反落して4月30日3000円、5月1日3010円まで調整する場面があった。ただし1月の戻り高値からほぼ半値水準となって売られ過ぎ感も強めている。調整の最終局面だろう。   5月1日の終値3030円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS112円79銭で算出)は27倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間45円で算出)は1.5%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS1459円64銭で算出)は2.1倍近辺である。日足チャートで見ると、25日移動平均線に対するマイナス乖離率が10%程度まで拡大して売られ過ぎ感を強めている。一旦は反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
国内最大規模の翻訳会社である翻訳センター<2483>(JQS)の株価は軟調展開が続いているが、足元では売られ過ぎ感を強めている。
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2014-05-02 09:00