【為替本日の注目点】ドル円143円台半ばまで反発

ドル円は東京時間朝方の141円台後半から反発。NYでは143円69銭まで買われ、円高も一服。ユーロドルは1.10台半ばで小動き。株式市場は3指数が揃って大幅に上昇。ダウは484ドル買われ、4万829ドルに。債券はほぼ横ばい。長期金利は3.70%台へとやや低下。金と原油は買われる。
7月消費者信用残高 → 25.452b
8月NY連銀インフレ期待 → 3.00%
ドル/円 142.66 ~ 143.69
ユーロ/ドル 1.1035 ~ 1.1054
ユーロ/円 157.47 ~ 158.67
NYダウ +484.18 → 40,829.59ドル
GOLD +8.10 → 2,532.70ドル
WTI +1.04 → 68.71ドル
米10年国債 -0.008 → 3.700%
【本日の注目イベント】
豪 豪9月ウエストパック消費者信頼感指数
豪 豪8月NAB企業景況感指数
中 中国 8月貿易統計
中東 OPEC月報
独 独8月消費者物価指数(改定値)
英 英8月消費者物価指数
英 英ILO失業率(7月)
米 米大統領候補者討論会
ドル安・円高も一服です。
昨日の東京時間朝方には、先週末のNYで141円78銭まで円が急騰した流れを受け、141円94銭を付ける場面もありましたが、徐々にドル買いが優勢となる展開でした。前場では一時1100円安まで売り込まれた日経平均株価が、午後には190円安辺りまで急速に下げ幅を縮小したことも、ドル買い円売りにつながったようです。このまま145円台に乗せるようだと、短期的には141円70-80辺りが、「ダブルボトム」を形成したということにもなりますが、まだ、時期尚早という状況でしょう。
明日発表の「8月の消費者物価指数(CPI)」の結果が注目され、FRBは、いよいよ2年間にわたるインフレの呪縛から解放され、「雇用の最大化」一本に政策を集中させれば良いことになるのかといったところが焦点になります。ただあれほど注目を集めて来たCPIでしたが、一時ほどその結果が耳目を集めることにはならいようです。事前予想では前月比では「0.2%」と7月と変わらず、前年比では「2.5%」と、7月の「2.9%」から低下していると見込まれています。またコアCPIでは、前月比、前年比ともに7月と同水準が予想されています。NY連銀が9日に発表した調査結果によると、米消費者のインフレ期待はここ数カ月、短期・長期とも安定していることが示されました。1年先のインフレ期待は「3%」と、7月の「2.97%」からやや上昇。5年先のインフレ期待は7月と同じ「2.8%」でした。一方、返済遅延見通しは3カ月連続で上昇し、2020年4月以来の高水準でした。「消費者は債務返済を巡り不安が高まっている」と、ブルームバーグは伝えています。
筆者は昨日、ブルームバーグ主催の「FX電子・アルゴリズム取引執行最前線」と題したセミナーに参加してきました。約2時間半におよぶセミナーでしたが、ブルームバーグのデータによると、世界で20%程がアルゴによる取引となっており、アジア・パシフィックではそれが10%、さらに日本では5%程となっており、日本でのアルゴ導入が遅れているとの結果が出ていました。それでも、例えば5億ドルといった大口注文の執行はアルゴを使って執行するケースが多く、市場へのインパクトや匿名性を維持するには有利だとされていました。パネリストとして参加した機関投資家、商社、アセットマネージメント、さらには為替市場でマーケットメイクを行う国際的な銀行などは、今後のアルゴのさらなる進展には自信を深めていました。
本日のドル円は142円50銭~144円程度を予想します。
(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は東京時間朝方の141円台後半から反発。NYでは143円69銭まで買われ、円高も一服。(イメージ写真提供:123RF)
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2024-09-10 10:00