アスカネットは3月安値で調整一巡、好業績や空中結像技術への期待感で出直り

  写真関連のアスカネット <2438> (東マ)の株価は利益確定売りなどで水準を切り下げたが、足元では反発の動きを強めている。3月安値で調整が一巡したようだ。好業績に加えて、空中結像技術「エアリアルイメージング(AI)プレート」への期待感は強い。出直り展開だろう。   葬儀社・写真館向け遺影写真合成・加工関連のメモリアルデザインサービス事業、およびオリジナル写真集製作関連のパーソナルパブリッシングサービス事業を主力としている。遺影写真は葬儀関連、写真集はウエディング関連や卒業・入学イベント関連などが主力市場であり、景気変動の影響を受けにくく安定収益源となっていることが特徴だ。   新規事業のエアリアルイメージング(AI)事業が注目点だ。13年10月開催の「CEATEC JAPAN 2013」で空中結像の新ディスプレー「AIプレート」がキーテクノロジ部門で準グランプリを受賞し、13年11月ドバイ・モーターショーには「AIプレート」を搭載した世界最高価格のスーパーカーが出展された。   低価格化と大量生産を可能にする本格量産技術の確立を最優先課題として、独自技術を強固にするための特許申請も進めている。本格量産時期については未定としているが、試作品の提供を開始しており、実用化・本格量産化に向けて着実に前進しているようだ。   前期(14年4月期)の業績(非連結)見通し(6月10日公表)は、売上高が前々期比7.7%増の48億83百万円、営業利益が同4.5%増の6億86百万円、経常利益が同3.9%増の6億90百万円、純利益が同4.0%増の4億23百万円としている。新製品・サービス投入も寄与して増収増益見込みだ。   びわこオペレーションセンター開設に伴う費用増加、AI事業における研究開発や特許申請の費用先行などで小幅増益見通しとしているが、第3四半期累計(5月~1月)の利益進捗率は高水準だった。第4四半期(2月~4月)も卒業・入学イベント関連などの需要期であることを考慮すれば、通期利益増額の可能性が高いだろう。   さらに今期(15年4月期)も、メモリアルデザインサービス事業およびパーソナルパブリッシングサービス事業が順調に推移して、好業績が期待されるだろう。AI事業の量産技術確立に向けた動きの進展も期待される。   株価の動きを見ると、3月25日の取引時間中に付けた直近安値3255円から反発し、3月31日5450円、4月15日5920円まで上伸する場面があった。一方で下値は3月25日3255円、4月11日3985円、5月1日4285円と切り上げる形だ。そして5月1日は朝安後に前日比255円(5.77%)高の4675円まで急伸する場面があった。3月安値で調整が一巡したようだ。   5月1日の終値4585円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想のEPS101円04銭で算出)は45倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.7%近辺、そして実績PBR(前々期実績のBPS803円45銭で算出)は5.7倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げてきた。調整が一巡して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
写真関連のアスカネット<2438>(東マ)の株価は利益確定売りなどで水準を切り下げたが、足元では反発の動きを強めている。
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2014-05-02 09:00