【為替本日の注目点】米大統領選始まる

ドル円は下落。米大統領選投票日ということもあり、「トランプトレード」の巻き戻しと、米金利低下に151円35銭まで売られる。ユーロドルはやや水準を切り上げ、1.0936まで上昇。株式市場は3指数が揃って大幅高。大型ハイテク株が買われ、ナスダックは259ポイント高。エヌビディアが買われ、時価総額でアップルを抜き、再び世界1位に。債券は小幅に続伸。長期金利は4.27%台に低下。金は反発し、原油は続伸。
10月ISM非製造業景況指数 → 56
9月貿易収支→ -84.4b
ドル/円 151.35 ~ 152.31
ユーロ/ドル 1.0890~ 1.0936
ユーロ/円 165.34 ~ 166.04
NYダウ +427.78 → 42,221.88
GOLD +3.50 → 2,749.70ドル
WTI +0.52 → 71.99ドル
米10年国債 -0.014 → 4.279%
【本日の注目イベント】
独 9月製造業新規受注
独 10月サービス業PMI(改定値)
欧 ユーロ圏9月卸売物価指数
欧 ユーロ圏10月総合PMI(改定値)
欧 ユーロ圏10月サービス業PMI(改定値)
米 10月S&Pグローバルサービス業PMI(改定値)
米 10月S&Pグローバル総合PMI(改定値)
いよいよ米大統領選の投開票を迎えました。少なくとも8300万人が期限前投票を済ませており、日本時間朝8時過ぎには速報が伝えられる見通しのようです。ただ、最終結果が判明するのには数日かかる可能性もありそうです。ホワイトハウス周辺では、万が一に備えて金網が張られたほかは、現時点では投票はスムーズに行われているようです。それにしても、米国ではなぜ投票日が「火曜日」なのか、よくわかりません。日本では投票率が下がるのを防ぐ意味からも「日曜日」になっていますが、米国では投票日を「日曜日」にした方が、投票率が下がるのでしょうか。
今回の米大統領選では、民主党では大統領候補がバイデン氏からハリス氏に代わる事態が起き、一方のトランプ氏側では講演中に発砲され、もう数センチずれていたら命にもかかわるような暗殺未遂事件も起き、異例ずくめの2024年米大統領選になりました。すでにトランプ氏が勝利することを前提に行われた「トランプトレード」も一部解消されているようですが、「金融市場にとって相対的に不確定要素が少ないハリス氏が勝利すれば、トランプ氏の勝利を見込んだ『トランプトレード』は、理論的には巻き戻しがさらに進む可能性がある」と、ブルームバーグは分析しています。因みに、米株式市場ではS&P500が大統領選投票日は上昇する傾向が強く、過去11回の選挙日のうち9回で値上がりして来たそうです。昨日の同指数も70ポイント上昇していました。米金利が低下したことからドル円はやや売られましたが、依然として先週から続いている151円台~153円台のレンジ内で推移しています。
イスラエルのネタニヤフ首相がガラント国防相を更迭したと、同国首相府が発表しました。イスラム組織ハマスや親イラン民兵組織ヒズボラとの紛争を巡って、長年続く両者間の溝が埋められなくなったためだと伝えられています。首相府は声明で両者の衝突について「政府および安全保障内閣の決定と整合しない言動があった」と説明しています。新たな国防相にはカッツ外相が指名されています。前線の指揮を執る国防相の解任で、今後ハマス、ヒズボラ、さらにはイランに対する姿勢が変わるとは思えませんが、ネタニヤフ政権内部に影響が出て来るかもしれません。
今日1日は、米国からの選挙報道に為替も株も左右されそうです。ドル円の予想は150円50銭~153円50銭程度でしょうか。
(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は下落。(イメージ写真提供:123RF)
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2024-11-06 10:15