【為替本日の注目点】米12月の消費者マインド急低下

ドル円は再び157円台に乗せ、157円25銭までドルが買われた。クリスマス休暇前の閑散とした取引の中、米金利の上昇がドル高につながる。ユーロドルは1.04を挟み一進一退。株式市場では3指数が揃って続伸。大型ハイテク株がけん引する形でナスダックは192ポイント上昇。債券は売られ、長期金利は4.58%台に上昇。金と原油は下落。
12月コンファレンスボード消費者信頼感指数 → 104.7
11月新築住宅販売件数 → 66.4万件
ドル/円 157.00 ~ 157.25
ユーロ/ドル 1.0385 ~ 1.0418
ユーロ/円 163.17 ~ 163.62
NYダウ +66.69 → 42,906.95
GOLD -16.90 → 2,628.20ドル
WTI -0.22 → 69.24ドル
米10年国債+0.064 → 4.587%
【本日の注目イベント】
豪 RBA、金融政策会合議事要旨公表
日 日銀金融政策決定会合議事録(2024年10月30・31日分)
米 11月耐久財受注
米 11月新築住宅販売件数
米 12月リッチモンド連銀製造業景況指数
米 株式・債券市場、短縮取引
先週末のNYでは155円台後半まで売られたドル円は再び157円台を回復し、157円25銭までドル高が進みました。米債券が売られ長期金利が上昇したことでドルが買われましたが、ブルームバーグは、「レバレッジドファンドはドル円相場に対して強気に転じ、今後数カ月で最大5%の上昇を見越したポジションの設定を急いでいる」と報じています。これは、米証券保管振替機構(DTCC)のデータで、ドルコ―ルオプションの取引が増加していることに注目したコメントのようです。将来ドルが上昇することを狙ってドルを買う権利、コールオプションを購入する動きがあるようです。
トランプ氏の言動は、大統領就任前から世界に波紋を広げていますが、今度はデンマークの自治領であるグリーンランドについて、米国が所有し、管理することは「国家安全保障にとって絶対に必要だ」と述べ、同島を購入することに依然として感心を持っていることが示されました。トランプ氏は2019年にも、世界最大の島であるグリーンランドを購入することを提案し、デンマーク政府から「ばかげている」と一蹴された経緯があります。トランプ氏は再び自身のSNSプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」への投稿で関心を示していました。想定外の言動ではトランプ氏にも負けてはいないイーロン・マスク氏が、FRBの組織に対して発言を行っています。マスク氏はXでのFRBに関するやりとりの中で、「FRBはばかげているほど人員過剰(overstaffed)だ」と投稿していました。トランプ次期政権で「政府効率化省」を共同で率いる予定となっているマスク氏は、FRBに狙いを定めているようです。
12月の消費者マインドが3カ月ぶりに低下しています。市場予想の「113.2」に対して、「104.7」でした。11月も「111.7」(速報値)であったことを考えると、かなりの悪化でした。調査では、消費者による政治や関税への言及が増加しており、回答者の46%が、「関税が生活費の上昇につながる」と予想しています。トランプ次期政権の政策を巡る不透明感を背景に、景気見通しへの懸念が広がったとみられます。
海外市場は、昨日あたりから参加者が減少している模様です。本日のNYでは債券と株式市場が短縮取引となり、金利が動かないためNYの午後は、為替も投機的な動きがない限り閑散となりそうです。
本日のドル円は156円70銭~157円70銭程度と予想します。
(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は再び157円台に乗せ、157円25銭までドルが買われた。(イメージ写真提供:123RF)
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2024-12-24 10:00