サイバーリンクスは上場来安値水準から下げ過ぎ訂正買いが膨らみ続伸

 サイバーリンクス <3683> (JQS)は、20円安と反落してスタートしたあと切り返し15円高の3155円と続伸、4月30日につけた上場来安値3045円からの底上げを鮮明化している。今年3月につけた上場来高値8290円から5000円幅の調整をし、PERは18倍台、25日移動平均線からも15%超と下方かい離し、業績実態的にもテクニカル的にも下げ過ぎを示唆しているとして底放れを期待する打診買いが増勢となっている。今年3月の新規株式公開(IPO)以来、ストップ安もするが、ストップ高を繰り返した値動きの良さも再現思惑を誘っている。 ■今期業績は連続して過去最高純益を更新し連続増配も予想  同社は、今年3月6日に公開価格2400円でIPOされ、上場初日は買い気配値をアップさせたまま売買が成立せず、上場2日目に公開価格比2.7倍の6550円で初値をつけ、公開価格比ストップ安の5550円と大陰線を引いたが、同安値からストップ高を交えて上場来高値までさらに買い進まれ3.4倍と大化けする高人気となった。  スーパーなどの流通業界向けに基幹業務システムのITクラウド事業とドコモショップで携帯電話を販売するモバイルネットワーク事業を経営の2本柱とし、クラウド事業で流通業界の顧客数拡大と官公庁向けの大型案件の寄与で、今12月期業績は、2ケタの増収増益を見込み、純利益が、2億3500万円(前期比23%増)と連続して過去最高を更新、新興市場のIPOとして異例の今期配当を33円(前期実績32円)と連続増配し、さらに資金吸収額が7億円弱と小規模にとどまることなどが高人気をサポートした。  ただこの最高値後は、全般相場の調整やIPO市場で公開価格割れの初値形成が続いたことで調整局面入りとなり、3610円と調整し、ストップ高で4745円までリバウンドし、再調整安値3285円から4195円まで買い戻されるなど荒い値動きのなか最安値更新となった。  今期予想PERは18倍台と直近IPO株のなかでは相対的に割安であり、また今12月期業績では、NTTドコモ <9437> のiPhoneの在庫不足で伸び悩んでいたモバイルネットワーク事業が、この在庫不足解消から今年1月以降に好調な販売を取り戻しており、業績押し上げ期待も高まってくる。 ■値幅調整は十分で日柄調整もほぼ一巡し「陰の極」を示唆  株価は、最高値から62%の調整で25日移動平均線から15%の下方かい離と値幅調整は十分であり、日柄的にも2カ月と目先一巡感を強めて陰の極を示唆しており、直近IPO株人気の再燃から底値での逆張りも一考余地がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
サイバーリンクス<3683>(JQS)は、20円安と反落してスタートしたあと切り返し15円高の3155円と続伸、4月30日につけた上場来安値3045円からの底上げを鮮明化している。
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2014-05-02 10:00