日本の「リニア新幹線技術」、米国への無償提供に・・・「高速鉄道を世界に売り込む野心の表れ」=中国メディア

 中国メディアの中華鉄道網は4月28日、日本が米国に対して超電導リニア新幹線の技術を無償提供すると表明したことについて触れ、「日本が高速鉄道を世界へ売り込む野心を持っている」との記事を掲載した。  日本の米国への申し出について、記事は一部メディアの間で「米国のみならず、ヨーロッパや東南アジアにも技術を輸出しようとする日本の野心の表れ」、「世界を目指す中国の高速鉄道も準備を整えるべき」などといった論調があることを紹介。一方で、「日本の高速鉄道の世界進出に向けた野心を、われわれは理性的に受け止めなければならない」と論じた。  記事は、オバマ大統領の訪日を前にケネディ駐日大使が山梨リニア実験線で新型車両に試乗したことに言及し、「安全で効率的、かつ環境に優しいといったリニア新幹線の優位性を世界に示す良い宣伝」になったと分析。さらに、米国への技術無償提供は「下手な策に見えるものの、日本にとっては極めて大きな普及効果が見込める」とし、ヨーロッパや東南アジアへの輸出に向けた先行投資であるとの見方を示した。  続けて、日本の動きによって中国も高速鉄道をめぐる世界的な競争に巻き込まれると論じる一方で、「わが国も中国高速鉄道技術に対して自信を持つべきだ」と主張。自信を持ちつつ、さらに中国高速鉄道技術を向上させ、世界に普及させていくことが大切だと論じた。  また、「高速鉄道を世界に輸出しようとする日本の野心について、歴史問題などから論じるべきではなく、競争が存在するからといって大国としてのイメージを損なうべきではない」とし、競争があるからこそ新たな突破口を見出すことができるのであり、日本との競争を恐れるべきではないと主張した。  記事は最後に、「日本が高速鉄道の世界進出について野心を持っていると非難するよりも、理性をもって競争に参加し、競争のなかで大国としてのイメージを示すべきだ」と論じ、中国の努力次第で、「目立たない勝者」になることができるだろうと伝えた。(編集担当:村山健二)(写真は「CNSPHOTO」提供。中国の高速鉄道。撮影は2014年4月)
中国メディアの中華鉄道網は4月28日、日本が米国に対して超電導リニア新幹線の技術を無償提供すると表明したことについて触れ、日本が高速鉄道を世界へ売り込む野心を持っているとの記事を掲載した。(写真は「CNSPHOTO」提供。中国の高速鉄道。撮影は2014年4月)
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2014-05-02 14:00