ワークマンは今期増収増益見通しを好感して上値追い
作業服店チェーンのワークマン <7564> (JQS)の株価は2月高値後の上げ一服局面だったが、地合い悪化の状況下でも高値圏で堅調に推移し、さらに足元では短期調整が一巡して強基調へ回帰の動きを強めている。4月30日発表の今期(15年3月期)増収増益見通しを好感して上値追いの展開だろう。
ワーキングウェアや作業関連用品などの大型専門店チェーンをFC中心に展開している。ローコスト経営が特徴であり、他社との差別化戦略としてEDLP(エブリデー・ロー・プライス)商品を強化している。14年3月末時点の店舗数は全国FC・直営合計730店舗となり、中期的には22年3月期に全国1000店舗、28年3月期に全国1300店舗を目指している。
4月30日に発表した前期(14年3月期)の連結業績は、チェーン全店売上高が前々期比7.7%増の688億01百万円、営業増収入が同6.8%増の481億37百万円、営業利益が同13.3%増の83億78百万円、経常利益が同12.7%増の95億03百万円、純利益が同10.7%増の55億86百万円だった。配当予想は同8円増配の年間83円(期末一括)とした。
新テレビCM放映の効果、既存店の好調、新規出店の効果、EDLP商品比率上昇による粗利益率効果などで増収増益だった。チェーン全店売上高、営業総収入、そして各利益とも計画を上回った。竜王流通センター稼働による西日本エリアでの商品配送リードタイム短縮などの効果も寄与した。
既存店売上高は同5.3%増だった。店舗展開は新規出店20店舗、S&B2店舗で、期末店舗数は1都2府37県下に合計730店舗(FCが同27店舗増加して618店舗、直営が同7店舗減少して112店舗)となった。新規エリアでは鳥取・島根・佐賀3県に初出店した。チェーン全店売上高に占めるEDLP商品比率は45.0%となり同2.9ポイント上昇した。
今期(15年3月期)業績(非連結)見通しについてはチェーン全店売上高が前期比6.0%増の729億円、営業総収入が同7.3%増の516億40百万円、営業利益が同7.8%増の90億30百万円、経常利益が同7.0%増の101億70百万円、純利益が同11.0%増の61億90百万円、配当予想は前期と同額の年間83円(期末一括)としている。
月次売上高(FC店と直営店の店舗売上高合計、前年比速報値)の動向を見ると、14年4月は全店が100.2%、既存店が98.4%となった。消費増税前駆け込み需要の反動で4月の既存店売上高は13年7月以来の前年割れとなったが、マイナス影響は想定内の水準だろう。なお4月の新規出店は3店舗で月末店舗数は733店舗となった。
株価の動きを見ると、2月高値4470円後は上げ一服の展開となったが、大きく下押す動きは見られず、概ね高値圏4000円~4400円近辺で堅調に推移している。そして足元ではレンジ下限から出直りの動きを強めている。4月30日発表の今期増収増益見通しも評価する動きだろう。
5月2日の終値4280円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS303円85銭で算出)は14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間83円で算出)は1.9%近辺、そして前期実績PBR(前期実績のBPS1953円29銭で算出)は2.2倍近辺である。日足チャートで見ると一旦割り込んでいた25日移動平均線を回復した。また週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下ヒゲを付けて反発し、上向きの13週移動平均線を回復した。短期調整が一巡し、強基調に回帰して上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
作業服店チェーンのワークマン<7564>(JQS)の株価は2月高値後の上げ一服局面だったが、地合い悪化の状況下でも高値圏で堅調に推移し、さらに足元では短期調整が一巡して強基調へ回帰の動きを強めている。
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2014-05-07 09:15