ストリームは高値圏で堅調、収益改善基調を評価して再動意のタイミング
家電やパソコンなどのネット通販サイトを運営するストリーム <3071> (東マ)の株価は上げ一服の形だが、大きく下押す動きは見られず高値圏で堅調に推移している。収益改善基調を評価して上値追いの展開が期待され、短期的な自律調整が一巡して再動意のタイミングだろう。
家電製品、パソコン、デジタルカメラなどを販売するネット通販サイト「ECカレント」「イーベスト」「特価COM」の運営を主力としている。14年1月には子会社の中国・上海思多励国際貿易有限公司(上海ストリーム)の出資持分全部を譲渡して、経営資源を国内ネット通販事業に集中する方針を打ち出した。そして14年2月には扶桑化学工業 <4368> から、化粧品・健康食品の無店舗販売を展開するエックスワンの株式80%を取得して連結子会社化した。
テレビやパソコンの需要低迷、商品仕入の混乱などで収益が悪化したが、商品仕入れ強化、販売効率向上、販売価格適正化、粗利益確保、販管費削減などの施策を強化して収益改善を進めている。新規事業としては、ネット通販に関する豊富なノウハウを活用して、他社のネット通販を支援するネット通販支援事業(ECサイト運営業務代行サービス)を強化する方針だ。
今期(15年1月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比23.7%増の206億46百万円で、営業利益が3億79百万円(前期は1億63百万円の赤字)、経常利益が3億72百万円(同1億19百万円の赤字)、純利益が2億86百万円(同84百万円の赤字)の黒字化としている。資本・業務提携先のベスト電器 <8175> からの仕入が正常化して、前期第4四半期(11月~1月)に営業黒字化した。営業損益は改善基調である。
米マイクロソフトの「ウインドウズXP」サポート終了に伴うパソコン買い替え需要などで販売は好調であり、消費増税の駆け込み需要の反動も懸念されるほど落ち込まない可能性が高まっている。さらに粗利益率の改善、販管費の削減、不採算だった上海ストリームの譲渡、エックスワンの新規連結なども寄与して収益改善基調だろう。
株価の動き(14年2月1日付で株式100分割)を見ると、3月31日と4月1日に高値630円を付けた後は上げ一服の展開だが、大きく下押す動きは見られず、概ね高値圏550円~600円近辺で推移している。収益改善基調を評価する動きだろう。
5月2日の終値587円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円96銭で算出)は9~10倍近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS162円27銭で算出)は3.6倍近辺である。週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線が接近して下値を切り上げる展開だ。短期的な自律調整が一巡して再動意のタイミングだろう。上値追いの展開で11年3月の659円が視野に入りそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
家電やパソコンなどのネット通販サイトを運営するストリーム<3071>(東マ)の株価は上げ一服の形だが、大きく下押す動きは見られず高値圏で堅調に推移している。
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2014-05-07 09:30