DNCは反落も決算発表を先取りして割安直近IPO株買いが再燃余地

  ダイキョーニシカワ(DNC) <4246> は、38円安の1660円と4営業日ぶりに急反落し、今年3月13日の新規株式公開(IPO)時の公開価格1600円を再確認している。きょう7日に日経平均株価が、282円安と続落幅を拡大し、為替相場の1ドル=101円台の円高となっていることから利益確定売りが先行している。ただ下げ幅は、寄り付きの安値からは縮めており、同社が近く発表予定の3月期決算で、今3月期純利益が連続の過去最高更新が観測されていることから、直近IPO株人気の再燃期待を高めて下値には割安株買いが交錯している。同社が納入先として密接なマツダ <7261> の決算発表で、前3月期に続き今3月期との純利益も過去最高の更新を予想し株価が上ぶれたことも連想を強めている。 ■メキシコ工場稼働開始で今3月期純益の連続過去最高更新も有力   同社株は、今年3月に東証第1部に直接上場され初値は公開価格を199円、12%上回る1799円でつけ、上場来高値1975円まで買い上げられ、その後は配当権利落ちで同安値1468円と突っ込んだあと、1770円と戻して調整幅の3分の1戻し水準の25日移動平均線水準での中段もみ合を続けてきた。IPO株として前3月期配当を異例の31円(前々期実績15円)と増配を予定し、純利益も、38億1000万円(前々期比52%増)と連続の過去最高更新を予想、公開価格がPER6倍台と割安なことが、穏当な初値形成につながった。   その後の配当権利落ちやIPO人気の一巡では、公開価格を下回って上場来安値まで調整したが、今2015年3月期業績の連続した過去最高更新が観測されていることから、下げ過ぎとしてリバウンド、調整幅の半値戻し水準でのもみ合いを続けてきた。   この株価の先行きは、近く発表予定の今期業績の動向次第となるが、同社主力の自動車用樹脂製品の7割を納入するマツダのメキシコ工場向けに同社自身のメキシコ工場が、今年2月に量産を開始したことから続伸期待が強い。マツダの今2015年3月期業績は、連続過去最高純益更新が予想され、この要因の一つに同社のメキシコ新工場で今年1月に北米向け新型車の生産を開始したことが上げられており、DNCの今期業績にも好影響が見込まれる。東洋経済会社四季報春号でも、今2015年3月期純利益を41億円と連続の過去最高更新と観測しており、決算発表が注目される。 ■3分の1戻し水準から上場来高値奪回の全値戻しに弾み   今年のIPO市場は、昨年までの高人気・高初値倍率から、4月以降に公開価格を下回る初値形成銘柄が続出するなど期待を裏切る展開となっているが、それでもここにきてジョイフル本田 <3191> のように上場来高値を取る銘柄も出てきている。同社株もこの3分の1戻し水準から業績期待を強めて割安直近IPO株買いで初値を抜け、上場来高値奪回と全値戻しに弾みをつけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ダイキョーニシカワ(DNC)<4246>(東1)は、38円安の1660円と4営業日ぶりに急反落し、今年3月13日の新規株式公開(IPO)時の公開価格1600円を再確認している。
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2014-05-07 10:45