視線が向かう先 ― 相場観の修正=広木隆
先週末に発表された米国の雇用統計で、非農業部門の雇用者数は前月から28万8000人増加した。20万程度を見込んだ市場予想を大幅に上回ったうえ、2月と3月分も上方修正された。失業率は前月から0.4%低下し6.3%となり、6.6%の市場予想を大きく下回った。ヘッドラインは申し分のない、手放しで喜べる良好な結果だった。
事実、この雇用統計を受けてニューヨーク外国為替市場で円はドルに対して急落。一時は1ドル103円02銭近辺と、4月8日以来約3週ぶりの円安・ドル高水準を付けた。米国債も売られ、利回りは跳ね上がった。株も買われた。
しかし、終わってみれば米国金利は低下、為替は円高、そして米国株も利益確定売りで下落した。ウクライナ情勢の緊迫化という要因もあったにせよ、これだけ強い雇用統計が出たわりにはなんとも弱い市場の反応となった。…
(執筆者:広木隆 マネックス証券チーフ・ストラテジスト 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
先週末に発表された米国の雇用統計で、非農業部門の雇用者数は前月から28万8000人増加した。20万程度を見込んだ市場予想を大幅に上回ったうえ、2月と3月分も上方修正された。失業率は前月から0.4%低下し6.3%となり、6.6%の市場予想を大きく下回った。ヘッドラインは申し分のない、手放しで喜べる良好な結果だった。
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2014-05-07 17:15