エスクローAJはもみ合いも今期業績の減益転換を織り込み成長戦略に見直し余地

  エスクロー・エージェント・ジャパン(エスクローAJ) <6093> (JQS)は、125円高の4940円と3営業日ぶりに急反発してスタートしたあと、85円安と伸び悩むなど前日終値を挟んでもみ合っている。今年4月14日に発表した今2015年2月期業績が、消費税増税前の駆け込み需要の反動減の影響などから減益転換と慎重に予想したことで上場来安値4040円まで突っ込んだが、3つの成長戦略の推進で来2016年2月期、来々2017年3月期と業績成長が続くことを見直し下げ過ぎ訂正買いが下値に続いている。4月30日の日銀金融政策決定会合後の記者会見で、黒田東彦総裁が、追加金融緩和策に躊躇しないと表明し銀行株、不動産株などの関連株が持ち直しの動きを強めたことも、引き続き側面支援材料視されている。 ■来々2月期純利益は成長戦略推進で今期予想比29%増   同社の前2月期業績は、今年3月28日のIPO(新規株式公開)時の予想を上ぶれ前々比9%増収、9%経常増益、14%純益増益と続伸した。日銀主導の金融緩和策や消費税増税の駆け込み需要などで平成25年度の新設住宅着工件数が、前年度比11%増の98万25戸と回復する好事業環境下、不動産取引のシステム提供・保守・管理、建物完成・引渡しをサポートするエスクローサービス事業では、同社システムを利用する司法書士の登記受任件数が堅調に推移し、金融機関向けに不動産取引の担保の確認、担保権の設定、登記内容の確認などを行うBPO事業でも既存取引先から新規業務受託が開始されたことなどが要因となった。   今2月期業績は、消費税増税の影響やローン金利の上昇などから慎重に予想、売り上げが13億7700万円(前期比7%増)と続伸するものの、経常利益を3億1800万円(同3%減)、純利益を1億9300万円(同2%減)と見込んでいる。ただ同社は引き続き3つの成長戦略を推進しており、来2月期純利益を2億1800万円、来々2月期純利益を2億4900万円と予想しており、来々期純利益は、今期予想比29%増と業績成長に弾みをつける。とくに成長戦略のうち新規取引先の拡大では、首都圏、愛知、近畿県、福岡のエリアをターゲットに多店化も視野に入れて積極展開、同エリアの金融機関228社の貸出残高は約160兆円と全国の約50%を占め、司法書士法人も、597法人と同60%を占めるだけに、大きな成長エンジンとなる。 ■上場来安値から3度のストップ高を演じるなど急騰習性には定評   株価は、公開価格2700円でIPOされ、上場初日の買い気配アップから上場2日目にようやく公開価格比2.99倍の8090円で初値をつけ、初値比でストップ高となり、上場3日目には上場来高値1万500円まで買い進まれる高人気となった。このIPO株人気の反動と今期業績の減益転換予想で同安値4040円まで突っ込み、下げ過ぎ訂正で2度のストップ高を交えて6940円までリバウンド、その戻り高値からの再調整安値4470円から再度、ストップ高して5400円と持ち直した。急騰習性の再現期待を強め一段の戻りを試そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
エスクロー・エージェント・ジャパン(エスクローAJ)<6093>(JQS)は、125円高の4940円と3営業日ぶりに急反発してスタートしたあと、85円安と伸び悩むなど前日終値を挟んでもみ合っている。
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2014-05-08 10:30