韓国経済は回復していますか？ウォンの動きは？＝為替王

Ｑ：　２０１４年、韓国経済は回復していますか？ Ａ：　リーマンショック（２００８年）で急激に冷え込んだ韓国経済は、その後（２０１０年頃）、急回復しました。急回復がひと段落してから、ここ２～３年は前年比＋２～３％程度の緩やかな経済成長が続いている状態です。 Ｑ：　韓国の株価は上がっていますか、下がっていますか？ Ａ：　経済の動きを反映して、韓国の主要株価指数は２００９年～２０１０年にかけては大幅に上昇したのですが、２０１１年以降は下がったり上がったりを繰り返し、ほぼ横ばいで推移しています。 Ｑ：　ウォンは今どうなっていますか？ Ａ：　２０１３年はアベノミクスの影響もあって大幅に円安・ウォン高になったことが記憶に新しいですが、２０１４年はその流れが止まりました。今年はおよそ１００ウォン＝９円～１０円の範囲で推移しています。 Ｑ：　韓国経済は円安で苦しんでいると聞きましたが？ Ａ：　昨年の動きを見れば確かに円安（ウォン高）ですが、長期的には極端な円高（ウォン安）が修正されて、過去２０年の平均レート（１００ウォン＝１０．１円）に近づきつつあります。ただそれでも過去３０年の平均レート（１００ウォン＝１３．３円）と比較すると、まだかなり円高（ウォン安）の状態だとの見方もできます。 Ｑ：　韓国経済が危機だとの噂を聞いたのですが？ Ａ：　経済構造が単純、大企業に偏っている、負債が多いなど不安要素が多くてもろい面があることは確かです。ただ現状は危機と呼べるほどではまったくありません。 Ｑ：　今後、韓国経済はどうなりますか？ Ａ：　韓国経済は輸出に過度に依存しています。先月は＋９％（前年比）と堅調に伸びていることが明らかとなりました。もしも輸出が落ち込んで貿易収支が赤字になると、不安要素が一気に表面化するおそれがあります。今後も輸出の動向が韓国経済のカギを握っていると考えられます。（執筆者：為替王）