3Dプリンタで「戸建住宅」、仕上がりまで「24時間」だが・・・有識者「建築物は安全性が重要」の見解=中国メディア

上海郊外にこのほど10棟の戸建て住宅が姿を現した。そのうち、もっとも大きな住宅は高さ4メートル、幅6メートル、奥行き10メートルほどの2階建てだが、一般的な戸建て住宅と違うのは「3Dプリンタによってわずか24時間で作られた」という点だ。北京青年報が伝えた。
積層造形による3Dプリンタでの住宅建造は、従来の「切る」、「削る」といった建造方法とは大きく異なる。記事は、戸建て住宅を造った上海盈創装飾の馬義会長の言葉として、セメントとグラスファイバーを混ぜたものを、自社製の3Dプリンターを使い、登録したデータにもとづいて塗り重ね、24時間以内に固まると伝えた。
馬義会長によれば、同社が建造した2階建ての住宅を造るためには従来の方法では1カ月以上かかるうえ、建造コストは3Dプリンタで建造するよりも約2倍かかるという。さらに馬義会長は廃材などをリサイクルして再利用すればエコで環境にもやさしいと語っている。
また、馬義会長は3Dプリンタによる建築の未来について、グラスファイバーなどを使った材料による建造物が鉄筋コンクリート製の建築物に取って代わることになると予測。さらに、建築の工業化が進み、建築現場では作業員が不要となるとの見解を示した。
一方、3Dプリンタによる建築物の是非について、冷静に捉えるべきとの意見もあがっている。上海易居房地産研究院の紅旭副院長は「建物物は安全性が特に重要だ。建築後も安全で堅牢でなければならず、耐震性も求められる」とし、3Dプリンタで建築物を建造する際に使用される材料についても検証を繰り返す必要があると指摘した。(編集担当:村山健二)(写真は北京青年報の4月16日付報道の画面キャプチャ)
上海郊外にこのほど10棟の戸建て住宅が姿を現した。そのうち、もっとも大きな住宅は高さ4メートル、幅6メートル、奥行き10メートルほどの2階建てだが、一般的な戸建て住宅と違うのは「3Dプリンタによってわずか24時間で作られた」という点だ。北京青年報が伝えた。(写真は北京青年報の4月16日付報道の画面キャプチャ)
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2014-05-09 13:00