アルコニックスは5月高値に接近、指標面の割安感に見直し余地、出直り歩調に変化なし
非鉄金属専門商社のアルコニックス <3036> の株価は、水準を切り上げて5月高値に接近している。指標面の割安感にも見直し余地があり、出直り歩調に変化はないだろう。
軽金属・銅製品(伸銅品、銅管、アルミフィンなど)、電子・機能材(レアメタル・レアアース、チタン・ニッケル製品など)、非鉄原料(アルミ・亜鉛地金など)、建設・産業資材(配管機材など)を取り扱う専門商社で、特にレアメタル・レアアースに強みを持っている。M&A戦略を積極化して、13年1月に金属・化成品メーカーの米ユニバーティカル社、13年3月にアルミスクラップ販売の大阪アルミセンター、13年4月に産業機械用精密加工部品メーカーの大羽精研を連結子会社化した。
13年5月に発表した中期経営計画では、目標値として16年3月期の経常利益50億円以上、純利益30億円以上、ROE13~15%程度などを掲げている。重点戦略としては、川上・川中・川下でのM&A推進、レアメタル・電子・機能材・リサイクル分野の強化に取り組む方針だ。
今期(14年3月期)の連結業績見通し(10月22日に売上高と営業利益を減額、経常利益を据え置き、純利益を増額)は売上高が前期比9.2%増の1800億円、営業利益が同0.4%増の33億円、経常利益が同14.1%増の33億円、純利益が同88.7%増の27億円としている。レアメタル・レアアースの市況回復は緩慢だが、自動車関連を中心に需要が回復基調だ。円安進行メリット、M&Aした子会社の新規連結効果、特別利益での負ののれん発生益計上も寄与する。通期見通しに対する第2四半期累計(4月~9月)の進捗率は高水準であり、通期増額の可能性もあるだろう。
株価の動きを見ると、9月中旬以降の2000円~2100円近辺の短期モミ合いから上放れの形となり、水準切り上げの動きを強めた。12月19日には戻り高値となる2299円まで上伸する場面があり、5月高値2398円に接近した。その後は利益確定売りが優勢になり、12月24日に2167円を付ける場面があったが、自律調整の範囲で出直り歩調に変化はないだろう。
12月24日の終値2179円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS424円78銭で算出)は5~6倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間60円で算出)は2.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2414円98銭で算出)は0.9倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。指標面の割安感にも見直し余地があり、5月高値を試す流れだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
非鉄金属専門商社のアルコニックス<3036>(東1)の株価は、水準を切り上げて5月高値に接近している。指標面の割安感にも見直し余地があり、出直り歩調に変化はないだろう。
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2013-12-25 09:45