【為替本日の注目点】NY株高でドル円堅調も小動き、良好な米経済指標がサポートに
NY市場
ドル円はクリスマス休暇入りしたこともあり、104円台前半で小動き。それでも株高、長期金利の上昇を支えにドル円は堅調に推移し104円25-30銭で引ける。
ユーロドルは材料難のため1.36台半ばから後半で推移。ユーロ円も前日の水準とほぼ変わらず。
クリスマス休暇のため短縮取引だった株市式市場は、良好な経済指標に5営業日続伸。ダウは62ドル高と、連日最高値を更新。
債券相場は続落。経済指標が好調だったことから、米金融当局による一段の緩和縮小観測が広がる。長期金利は約3ヵ月ぶりの高水準となる2.98%台まで上昇。
金は反発し1200ドル台を回復。原油も反発し99ドル台に。
11月耐久財受注 → +3.5%
11月新築住宅販売件数 → 46.4万件
12月リッチモンド連銀製造業指数 → 13
ドル/円 104.19 ~104.38
ユーロ/ドル 1.3655 ~ 1.3688
ユーロ/円 142.52~ 142.70
NYダウ +62.94 → 16,357.55ドル
GOLD +6.30 → 1,203.30ドル
WTI +0.31 → 99.22ドル
米10年国債 +0.05 → 2.981%
本日の注目イベント
主要海外市場は休場
NY市場はクリスマス休暇入りしたため、株式市場と債券市場は「半日営業」でしたが、それでも株価は上昇し、「買うから上がる、上がるから買う」という好循環が続いています。NYダウが直近の最高値を更新したのが10月29日で、この時の引け値は1万5680ドルでした。それからわずか2ヵ月で昨日は1万6357ドルまで上昇しました。この間に677ドル上昇し、率にして4.3%もの上昇になります。2013年は正に「株式の年」だったと言えそうです。
今朝のニュースでもウォール街では、株式トレーダーのボーナスがかなり増え、商品トレーダーのボーナスが減少、とウォール・ストリート・ジャーナル紙は伝えています。株式は「リスク資産」の代表であることから、株の上昇は「リスク許容度」が増すことにつながり、為替市場では高金利通貨が買われ、低金利通貨が売られ易い状況になります。また、「リスク資産」が買われる一方「安全資産」の債券が売られ、FRBによる「緩和縮小」が決定されたとはいえ、米10年債利回りは2.98%台まで上昇しました。
こうなると、「金利は低く」さらに「安全通貨の代表」である円が売られることは理にかなったことで、ドル円は104円台で堅調に推移しています。この先、もし円が買われ、ドルが売られる状況があるとすれば、上記構図が崩れた時が最も可能性が高いと予想しています。
上で述べたように、NYダウは5営業日連続で史上最高値を更新しました。「緩和縮小」が来年1月から実施され、小額とはいえ市場に入ってくる資金が絞られることになります。それでも昨日のように、耐久財受注や新築住宅販売件数が市場予想を上回ったことを好感し株価が上昇しており、日米株価のPER(株価収益率)では、既に米国の方が高くなっています。ややバブルに近い状況ではないでしょうか・・・。
ドル円は年内に105円という心理的な節目を抜けるかどうかが注目されます。105円を抜ければ、その上には目だったレジスタンスはありません。敢えて挙げれば、2007年6月の124円台から2011年10月の75円台までの下落幅(約48円82銭)の61.8%戻しに当たる、105円50銭辺りが目安にはなります。また、105円台に乗せれば「達成感」も出てくる可能性もあります。年内という時間軸で見た場合、ドル円が105円を超えて一段と上昇する可能性はそれほど高くはないと予想しています。
本日は東京市場以外はほぼ休場です。従ってクロス円などのスプレッドが拡大することも考えられます。ドル円のレンジも104円台前半から半ばと予想されます。
明日の「アナリストレポート」は海外市場が休場のためお休みとなります。予めご了承下さい。なお、本日の当社での取引時間は15時25分で終了しますので、併せてご注意下さい。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円はクリスマス休暇入りしたこともあり、104円台前半で小動き。それでも株高、長期金利の上昇を支えにドル円は堅調に推移し104円25-30銭で引ける。
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2013-12-25 10:00