ミロク情報サービスは好業績見通しを評価して高値圏目指す

  財務・会計ソフト開発のミロク情報サービス <9928> の株価は戻り高値圏から反落したが、足元では調整一巡感を強めている。下値切り上げトレンドを継続しており、5月9日発表の今期(15年3月期)好業績見通しや、指標面の割安感を評価して高値圏を目指す展開だろう。   会計事務所(税理士・公認会計士事務所)と、その顧問先企業である中堅・中小企業向けに、業務用アプリケーションソフト開発・販売、汎用サーバ・パソコン・サプライ用品販売、運用支援・保守サービス、経営情報・コンサルティングサービスなどを展開している。システム導入契約売上とサービス収入が収益柱である。   全国約8400の会計事務所ユーザーおよび約1万7000社の中堅・中小企業ユーザーを有し、ストック型収益構造を特徴としている。会計事務所向けシステム「ACELINK NX-Pro」、中堅企業向けERPシステム「Galileopt NX-Ⅰ」、中小企業向け新ERPシステム「MJSLINK NX-Ⅰ」などが主力製品だ。   重点戦略として会計事務所とのパートナー関係強化、クラウドサービスの拡大、中小・ベンチャー企業支援のビジネス情報サイト「bizocean(ビズオーシャン)」の拡充、BtoCビジネスへの参入などを掲げ、13年11月には「bizocean」登録会員数が100万人を突破した。   13年10月には、連結会計システム開発のプライマルと資本・業務提携した。個別会計から連結会計、企業情報開示、連結納税までグループ経営支援のソリューション提供を強化している。14年4月にはクレディセゾン<8253>と提携して、中小企業向けのクレジットカードを利用した業務支援を開始した。会計事務所とともに中小企業の売上拡大、経費削減、業務改善、資金繰り改善などを支援する戦略だ。   なお4月9日には、14年4月から新たなイメージキャラクターとして菊川怜さんを起用し、プロモーションを一新すると発表している。   5月9日に発表した前期(14年3月期)の連結業績は、売上高が前々期比5.5%増の220億77百万円、営業利益が同5.1%増の23億90百万円、経常利益が同6.0%増の24億22百万円、純利益が同16.9%増の13億89百万円だった。システム導入契約売上高、サービス収入とも好調に推移して、売上高、各利益とも計画を超過達成した。配当予想は同3円増配の年間15円(期末一括)とした。   品目別売上高を見ると、システム導入契約売上高は同4.7%増の145億41百万円だった。主力の会計事務所向けシステムや中小企業向けERPシステムなどの販売が好調に推移し、ハードウェア販売も堅調だった。サービス収入は同5.7%増の71億73百万円だった。会計事務所の顧問先企業向けの低価格なソフト使用料収入や、企業向けソフトウェア運用支援サービス収入が増加した。   今期(15年3月期)連結業績見通しについては、売上高が前期比2.3%増の225億90百万円、営業利益が同5.4%増の25億20百万円、経常利益が同4.8%増の25億40百万円、純利益が同8.7%増の15億10百万円としている。ERPシステムの拡販推進、新規顧客開拓の強化、顧客基盤の拡大、ソフト保守サービス契約率の上昇などで、4期連続最高益更新の見込みだ。ストック型収益の積み上げで中期的に増収増益基調だろう。配当予想は前期と同額の年間15円(期末一括)とした。   株価の動き(3月27日付けで貸借銘柄に選定、4月1日付で単元株式数を500株から100株に変更)を見ると、440円~450円近辺の戻り高値圏から反落し、全般地合い悪化も影響して4月11日と4月14日に390円まで調整した。しかし2月安値381円まで下押すことなく、足元では400円台に戻して調整一巡感を強めている。好業績を評価する動きだろう。   5月12日の終値404円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS49円23銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は3.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS402円29銭で算出)は1.0倍近辺である。週足チャートで見ると、52週移動平均線がサポートラインとなって13年6月312円、13年9月341円、14年2月381円、14年4月390円と下値切り上げトレンドを継続している。指標面の割安感も支援材料であり、高値圏を目指す展開だろう。戻りを押さえている26週移動平均線を突破すれば上げ足を速めそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
財務・会計ソフト開発のミロク情報サービス<9928>(東1)の株価は戻り高値圏から反落したが、足元では調整一巡感を強めている。
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2014-05-13 09:15