ANAPはIPO人気一巡して軟調だったが足元で下げ止まり感、反発のタイミング
レディス向けカジュアル衣料・雑貨のANAP <3189> (JQS)の株価は、IPO人気が一巡して軟調展開だったが、足元で下げ止まり感を強めてきた。高値から3分の1水準に到達して反発のタイミングだろう。
92年9月の設立(エイ・エヌアートプランニング)で、92年10月に1号店「ANAP原宿店」を出店した。06年8月にヤタカ・インコーポレーテッドと合併して社名をアナップヤタカインコーポレーテッドに変更し、07年9月に現社名ANAPに変更した。そして13年11月東証JASDAQ市場に新規上場した。
10代半ば~20代を中心に幅広い年齢層から支持されているレディス向けカジュアル衣料・雑貨「ANAP(アナップ)」を基幹ブランドとして、幅広い顧客ニーズをフォローするため「ANAP MIMPI」「ANAP USA」「LATINA」「ANAP GIRL」「ANAP KIDS」など、特徴の異なるサブブランドも並行展開している。
基本コンセプトは「リーズナブルにおしゃれを楽しみたい女性のカジュアルファッションブランド」で、女性の「オンタイムでおしゃれを楽しみたい」「同じ洋服を着た人に会いたくない」などのニーズに応えるため、多品種・小ロット販売を特徴としている。サブブランドも含めたブランド認知度の高さに加えて、商品の入れ替わりが早く常に新鮮な品揃えであることも強みだ。
販売形態としては、店舗販売事業、自社サイト「ANAPオンラインショップ」でのインターネット販売事業、全国のセレクトショップ向け卸売販売事業を展開し、前期(13年8月期)の事業別売上構成比は店舗販売事業66%、インターネット販売事業26%、卸売販売事業8%、ブランド別売上構成比はレディスカジュアル78%、キッズ・ジュニア18%、雑貨・メンズ4%である。
店舗販売事業は、全国のショッピングセンター(SC)を中心に前期末時点で93店舗を展開している。インターネット販売事業は、常時1万アイテム以上の自社商品の品揃えで、前期末時点の会員数は55.7万人、アクティブ会員数(1年以内に購入実績がある人)は12.5万人、スマートフォンからの受注比率は66%に達している。
重点戦略として、新たな顧客層の取り込みに向けたキッズやガール分野の強化、スタートトゥデイ <3092> が運営する「ZOZOTOWN」「LABOO」への出店(13年9月)、新規ブランド「ANAP SCHOOL」「ANAP BOY」の投入(13年10月)、集客力が高く採算性の高いSCへの新規出店と「KIDS」ブランドによる親子購買の取り込みを推進する。さらに物流効率化に向けた取り組みとして、当日発送を可能とする在庫の一元管理体制構築や、自社商品保管業務のアウトソーシングも推進している。
今期(14年8月期)の業績(非連結)見通しは売上高が前期比10.5%増の94億88百万円、営業利益が同1.0%増の4億06百万円、経常利益が同40.7%減の3億68百万円、純利益が同32.6%減の1億76百万円としている。新規上場費用の発生などで最終減益だが、売上高は新規出店効果、新規ブランド投入効果、さらにインターネット販売の拡大が牽引して好調に推移する。
株価の動きを見ると、公開価格1000円に対して上場2日目の11月20日に公開価格の5.1倍となる初値5100円を付け、5360円まで上伸する場面があった。その後はIPO人気が一巡する形で軟調展開となり、12月24日には前日比29円(1.55%)安の1851円まで調整する場面があった。ただし12月24日は終値で前日比61円(3.24%)高の1941円まで反発している。高値からほぼ3分の1水準に到達して調整が一巡した可能性があるだろう。12月24日の終値1941円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS88円82銭で算出)は21~22倍近辺である。反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
レディス向けカジュアル衣料・雑貨のANAP<3189>(JQS)の株価は、IPO人気が一巡して軟調展開だったが、足元で下げ止まり感を強めてきた。高値から3分の1水準に到達して反発のタイミングだろう。
economic
2013-12-25 11:00