バルクHDは反落も分割落ち後安値水準から決算発表を先取り低位値ごろ株買いが再燃余地
バルクホールディングス <2467> (名セ)は、1円安の163円と反落し、今年4月25日につけた株式分割権利落ち後安値154円に並ぶ安値水準で底もみを続けている。ただ同社株は、5月15日に3月期決算の発表を予定しており、前期に相次いだM&Aや業務提携の寄与による前2014年3月期業績の上ぶれ着地や今2015年3月期業績への期待を高めて低位値ごろ株買いが再燃する展開も想定される。とくに今年1月のM&Aでは、株価が年初来高値244円まで3割高しており、この急伸特性への再現連想も働いている。
■住宅施工会社を子会社化などで今期純利益の増益転換期待高まる
同社のM&Aは、今年1月にハウスバンクインターナショナル(HBI社、京都府長岡京市)を簡易株式交換により完全子会社化したのを手始めに、3月に連結子会社の日本データベース開発(東京都豊島区)の株式を譲渡し、4月には大江戸コンサルタント(東京都中央区)、TMR(東京都千代田区)とそれぞれ業務提携するなど相次いだ。このうち日本データベース開発の株式譲渡は、同社役員のMBO(経営陣による株式公開買付)に応じて実施したもので、同債務超過子会社の連結除外となり、営業外収益で債務超過金引当金の戻入益が発生して前期業績の上ぶれ着地要因になったと推定される。
またHBI社の子会社化は、同子会社が展開している天然木をふんだんに使用した特徴のある住宅の施工事業が、バルクHDのネット関連の商品企画・販促事業などのBtoBビジネス(法人向け事業)に対して、BtoCビジネス(一般コンシューマー向け事業)への新規事業分野進出を実現するものであり、さらにHBI社の業績(2013年3月期売り上げ8億1300万円、経常利益2100万円、純利益700万円)が、上乗せとなってバルクHDの今2015年3月期業績の押し上げ要因になると見込まれている。
人事労務部門のコンサルティングに特化した大江戸コンサルタントや、総合リスク管理事業を展開するTMRとの業務提携も、双方の顧客基盤の拡大、営業効率の向上などの相乗効果を高め、情報セキュリティ関連のコンサルティングサービスを提供するバルクHDの今期業績への寄与が期待される。
業績は、前期第2四半期(2Q)累計業績を上方修正したものの、3月通期業績は期初予想を据え置き純利益を2200万円(前々期41%減)と減益転換を見込んでいた。今期業績は、5月15日の決算発表を待たなければならないが、東洋経済会社四季報春号では今期純利益を6000万円と増益転換と観測しており、業績期待が高まる。
■分割落ち後高値から値幅で90円、日柄で3カ月を経過し調整は十分
株価は、M&Aをテコにつけた株式分割落ち後高値となる年初来高値から25日移動平均線に上値を抑えられる形で同安値154円まで値幅で90円の調整をし、さらに日柄でも3カ月を経過と調整は十分として底上げ転換した。低位に位置する値ごろも株価材料にして業績期待を高め一段の底上げに拍車をかけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
バルクホールディングス<2467>(名セ)は、1円安の163円と反落し、今年4月25日につけた株式分割権利落ち後安値154円に並ぶ安値水準で底もみを続けている。
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2014-05-13 10:30