中国人の「海外住宅投資」が激増・・・ロンドンなど人気、1-3月は前年比8割増

 中国大陸部の住宅価格の上昇が減速していることを受け、中国の裕福層が海外の物件に熱い視線を向け始めた。2014年第1四半期(1-3)月に中国人(個人、法人)による海外における住宅への投資額は前年同期比80%増の11億ドル(約1126億円)程度に達したという。人気の都市はロンドンで、頭金比率とローン利息率の有利さが主な理由だ。香港メディアの記事を引用し、中国新聞社などが報じた。  海外の住宅物件の主な買い手は、中国大陸の不動産開発業者で、1月には緑地集団がロンドンの2カ所の土地を購入したと表明。同社はそれ以前にもロサンゼルスとシドニーで土地を購入している。  碧桂園も2014年になり、約7300万豪ドル(約70億円)を投じて、シドニーに開発用地を確保した。同社のオーストラリア進出は初めてという。  個人による海外の住宅物件の購入も旺盛だ。中国大陸部の裕福層の多くが、「セカンドハウス」を海外に求めるようになった。ロンドンでは2013年、市中心部の新築住宅物件の6%程度を、中国人が購入した。2014年第1四半期には、10%に近付くとの見方がある2012年までは1%に満たなかったことと比べれば「急増中」と言える状態だ。  ロンドンでマンションなどを買っているのは中国人が最も多いわけではなく、香港人が市中心部の新築物件の17%、マレーシア人は11%を購入しているという。  世界的な不動産総合サービスの大手、ジョーンズ ラング ラサール(本社・米シカゴ社)の北京国際住宅部総監の張宏氏によると、中国人が海外の物件に投資する主な理由は、子の留学や移民のための物件確保やリスク分散による資産管理が目的という。  ロンドンの場合には、頭金の比率とローンの利息率が比較的低く、安定した資金回収ができることも、魅力になっているという。  なお、中国からの海外の商業用不動産に対する投資は1-3月も比較的安定しており、10億ドル(約1023億円)程度だったという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)
 中国大陸部の住宅価格の上昇が減速していることを受け、中国の裕福層が海外の物件に熱い視線を向け始めた。2014年第1四半期(1-3)月に中国人(個人、法人)による海外における住宅への投資額は前年同期比80%増の11億ドル(約1126億円)程度に達したという。香港メディアの記事を引用し、中国新聞社などが報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-05-13 18:15