ジェイテックは下値支持線から反発のタイミング、今期好業績見通しを評価

  技術職知財リース事業のジェイテック <2479> (JQS)の株価は、前期(14年3月期)業績の増額修正を好感する買いが続かず反落したが、今期(15年3月期)好業績見通しを評価して、足元の下値支持線近辺から反発のタイミングだろう。   製造業の開発・設計部門向けに技術者を派遣する技術職知財リース事業(特定派遣事業および請負事業)を主力として、子会社ジオトレーディングは製造業向けの一般派遣・エンジニア派遣・請負事業を展開している。   専門教育による知識を基盤として新たな付加価値を顧客に提供する社員を「テクノロジスト」と呼称し、一般的な「エンジニア」と区別していることが特徴だ。さらに「技術商社」を標榜し、当社の「テクノロジスト」が保有する知恵を提供(リース)することで、顧客とともに新たな価値を創造する「技術職知財リース事業」としている。   技術職知財リース事業では、主力の機械設計開発、電気・電子設計開発、ソフトウェア開発の3分野に加えて、12年10月にエル・ジェイ・エンジニアリング(旧トステム・エンジニアリング・オフィス)を子会社化し、建築設計分野を4本目の柱として育成している。顧客は自動車関連、産業用機器関連、電子・電気機器関連、精密機器関連、情報通信機器関連、情報処理関連、建築関連など多岐にわたり、特定の業界・企業への依存度を低くして業種別・顧客別売上構成比のバランスを維持していることも特徴だ。   5月7日発表の前期(14年3月期)連結業績(4月30日に増額修正)は売上高が前々期比26.6%増の34億05百万円、営業利益が同47.9%増の95百万円、経常利益が同43.3%増の94百万円、そして純利益が同37.0%増の65百万円の大幅増収増益だった。自動車関連業界など大手製造業向けに主力の技術職知財リース事業が好調に推移した。なお配当予想は年間1円(期末一括)とした。   セグメント別に見ると、技術職知財リース事業は売上高が同25.4%増の32億94百万円、利益(全社費用等調整前)が同10.7%増の3億79百万円だった。自動車関連などの需要が好調で、テクノロジストの稼働率が高水準に推移した。エル・ジェイ・エンジニアリングの通期連結も寄与した。一般派遣およびエンジニア派遣事業は売上高が同77.2%増の1億10百万円、利益が同89.8%増の18百万円だった。情報処理関連が好調だった。   今期(15年3月期)連結業績見通しについては、売上高が前期比7.8%増の36億70百万円、営業利益が同15.2%増の1億10百万円、経常利益が同15.9%増の1億10百万円、純利益が同22.9%増の80百万円としている。主要取引先の大手製造業は新製品開発などで高水準の技術開発投資を継続しているため、技術開発や製品設計に対応可能なスキルを持つ技術者に対する需要が一段と高まっている。需要が好調に推移して派遣・請負単価の上昇も期待されるだろう。なお配当予想は前期と同額の年間1円(期末一括)とした。   中期経営計画では、今後数年間は人材採用・教育など基盤強化の期間と位置付けている。そして経営目標値としては、16年3月期の売上高37億23百万円、営業利益1億37百万円、経常利益1億38百万円、純利益1億08百万円を掲げている。製造業における技術者不足も背景として中期的に収益拡大基調だろう。   株価の動きを見ると、4月30日の前期業績増額修正を好感して、4月30日終値211円から5月1日には244円まで急伸する場面があった。その後は買いが続かず反落の動きとなり、5月12日と5月13日に205円まで調整する場面があった。目先的な利益確定売りが優勢になったようだ。ただし2月安値181円、3月安値190円、4月安値203円まで下押すことなく、下値を徐々に切り上げている。   5月14日の終値211円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS9円58銭で算出)は22倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS62円93銭で算出)は3.4倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、一方では200円近辺が下値支持線となって徐々に下値を切り上げている。今期好業績見通しを評価して、足元の下値支持線近辺から反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
技術職知財リース事業のジェイテック<2479>(JQS)の株価は、前期(14年3月期)業績の増額修正を好感する買いが続かず反落したが、今期(15年3月期)好業績見通しを評価して、足元の下値支持線近辺から反発のタイミングだろう。
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2014-05-15 07:30