KIMOTOは安値顔合わせも連続の最高純利益更新、増配は評価不足で底値買いチャンス

  3月期決算会社の業績発表がほぼ一巡し、業績の好不調、市場コンセンサスを上回るか下回るか、さらに増配や自社株取得などの株主還元策の有無などによって株価の高安も明暗が分かれている。   ここから各社決算の集計、精査が本格化し、実態再評価から株価評価も一変する銘柄がクローズアップされる可能性も出てくる。そうした可能性のある銘柄として注目したいのが、KIMOTO(きもと)<7908>(東1)である。   きょう16日は、5円安の322円と続落し、今年4月11日につけた株式分割権利落ち後安値に顔合わせしているが、前3月期純利益が、8期ぶりに過去最高を更新し、今期も続伸、配当も前期、今期と連続の増配を予想しており、再評価資格を充足しているからである。底値での逆張りが、チャンス拡大につながりそうだ。 ■スマホ向けハードディスクフィルムが好調に推移し業績押し上げ   同社が、今年5月13日に発表した前2014年3月期業績は、確かに期初予想をやや下ぶれたものの、売り上げ217億2100万円(前々期比3%減)、経常利益26億7300万円(同1%増)、純利益17億8600万円(同21%増)と続伸をキープして着地し、純利益は、2006年3月期の過去最高(16億5700万円)を更新した。スマートフォンの需要拡大でタッチパネル用のハードコートフィルムの上級品が大きく伸び、携帯電話向け普及帯上位品の価格下落をカバーしたことなどが要因となった。   今期業績は、このハードコートフィルムが続伸し、加えて工程要保護テープも好調に推移することから、売り上げ230億円(前期比5%増)、経常利益32億円(同19%増)、純利益20億円(同11%増)と予想している。   配当は、前期期末配当を8円から10円に引き上げ年間17円と増配したが、今期は、年間9円として今年3月末割当で実施した株式分割(1対2)を勘案すると実質で0.5円の連続増配とする。 ■PER8倍台、PBR0.7倍、配当利回り2.7%と売られ過ぎ   株価は、今年1月17日発表の株式分割で年初来高値1069円をつけ、前期第3四半期決算開示時に前期通期業績の修正がなかったことを嫌ってストップ安を交えて667円安値まで突っ込み、株式分割権利落ち後も落ち後安値322円水準での底固めが続いた。PERは8倍台、PBRは0.7倍、配当利回りは2.7%と売られ過ぎであり、分割落ち後高値365円奪回からスピードアップし、分割権利落ち埋めに進もう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
3月期決算会社の業績発表がほぼ一巡し、業績の好不調、市場コンセンサスを上回るか下回るか、さらに増配や自社株取得などの株主還元策の有無などによって株価の高安も明暗が分かれている。
economic
2014-05-16 10:30