【今週の注目銘柄】吉野家HD、営業益51%計画は「強気」でない
消費増税の影響について、「想定ほどではなかった」とするデータが次々と発表されている。逆風となった業種も見受けられたが、多くの業界で買い控えは一時的となり、GW頃には通常の消費動向に戻っていた印象が強い。
なかでも、当初かなりのダメ―ジを受けると予想されていた牛丼業界には注目だ。吉野家ホールディングス <9861> が発表した4月の月次推移では、既存店売上高が前年同期比3.3%減となったが、全店売上高では同0.8%増とプラスを維持した。
同社は昨年12月の「牛すき鍋膳」発売以降、既存店売上高が2ケタ増を続けていたため、消費増税で客足が一時的に遠のいたのは事実。ただし、4月に牛丼並盛を280円から300円に値上げしたことを考えれば、この程度の減少でとどまったのは「大成功」といえる。5月以降は既存店売上高が大幅増に回帰する可能性が高い。
吉野家HDの今2月期の売上高は前期比0.9%増の1750億円を見通しており、営業利益は同51.4%増の33億円、純利益は同43.3%増の10億円と大幅増益を計画している。
同社の前期営業利益は、30億円の期初予想から16億円に引き下げられ、その後に上昇修正されたのち、最終的には21億7900万円で着地した。
「牛すき鍋膳」の人気継続を考えれば、今期の営業利益33億円はけっして強気な目標ではないだけに、年初来安値近辺でもみ合っている現状の株価は絶好の仕込み時と見ることができるだろう。2月の高値1567円を中期的な目標としたい。(編集担当:片岡利文)
消費増税の影響について、「想定ほどではなかった」とするデータが次々と発表されている。
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2014-05-18 10:00