中国の金融システム「4大リスク」・・・顕在化すれば「危機回避は困難」のエコノミスト見解=中国メディア

 中国農業銀行の向松祚主席エコノミストは15日、中国の金融システムが抱える「4大リスク」が現在、同時に顕在化している可能性があると述べ、「中国で金融システムそのものを揺るがす金融危機が発生する確率は60%を超えている」と語った。第一財経日報が報じた。  向松祚主席エコノミストが指摘した中国の金融システムが抱える4大リスクとは、「シャドーバンキングの存在」、「地方政府が抱える債務」、「過剰生産能力を抱えた業界における大規模な買収・合併ならびに破産」、「不動産市場で始まった調整」の4つだ。  向松祚主席エコノミストは、「4つのリスクが同時に顕在化すれば、中国が金融危機を回避することは極めて難しいだろう」と語った。  さらに米国が量的緩和第3弾(QE3)の縮小を進めていることが中国を含めた世界の金融情勢に大きな影響を与えると指摘、米連邦準備制度理事会(FRB)は2014年10月までに証券購入を終了させ、15年第1四半期ごろから徐々に利上げを開始すると予測した。  続けて向松祚主席エコノミストは、FRBの利上げによって人民元が弱含み、さらに中国不動産市場の調整も加速すると予測。「資産バブルの崩壊に向けた歩みが加速するとは言わないが、中国不動産市場の調整が加速することは米国の利上げによる大きな影響の1つ」と指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国農業銀行の向松祚主席エコノミストは15日、中国の金融システムが抱える4大リスクが現在、同時に顕在化している可能性があると述べ、「中国で金融システムそのものを揺るがす金融危機が発生する確率は60%を超えている」と語った。第一財経日報が報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-05-17 00:30