日本の「経常収支」過去最低・・・「外貨獲得能力」の著しい衰退、直面する「試練」=中国メディア

財務省は12日、2013年度の国際収支状況(速報)を発表した。経常収支が前年度比81.3%減の7899億円の黒字にとどまり、1985年以降で初めて1兆円を下回ったことについて、中国メディアの光明網は16日、「日本の輸出モデルが試練に直面している」と論じた。
記事は、日本の経常黒字額がもっとも大きかったのは07年の24兆3376億円であることを紹介したうえで、「わずか6年で経常黒字額が約30分の1にまで縮小したことは、日本の外貨獲得能力が著しく落ち込んでいることを示す」と伝えた。
さらに、日本では「貿易赤字の拡大が経常黒字を圧迫している主な原因」と考えられていることを紹介。11年3月の東日本大震災以降、日本では原子力発電所の稼働が停止し、エネルギー資源の輸入が増加していることを挙げ、円安によって輸出額が増える以上に、輸入額が増加している現状を伝えた。
また、日本企業が国内から海外へ生産拠点を移す動きは、円安になっても明らかな好転は見られていないと指摘し、「そのため、円安になれば輸出が拡大し、貿易赤字が縮小するとの日本政府の想定は実現困難だ」と論じた。
記事は、日本のエコノミストの分析を引用したうえで、「現在の日本の経常黒字は主に、日本企業の海外投資による稼ぎによって支えられている」と伝える一方、日本政府が貿易赤字を放置し続ければ将来は経常収支も赤字になると分析。さらに、「日本が経常赤字になれば、国内で賄っていた国債購入が減少し、日本の国債は海外の投資家によって買われることになる」とし、そうなれば日本国債の安全性と安定性は大きく揺らぐ可能性があると指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
財務省は12日、2013年度の国際収支状況(速報)を発表した。経常収支は前年度比81.3%減の7899億円の黒字にとどまり、1985年以降で初めて1兆円を下回ったことについて、中国メディアの光明網は16日、「日本の輸出モデルが試練に直面している」と論じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-05-17 14:15